ブラックに花束を

前回「グリーン」と「ブルー」をテーマに投稿させていただいたので、色つながりというところで「ブラック」を取り上げさせていただきます。

先日「野球部に花束を」という映画を鑑賞してきました。(もちろん感染症対策がしっかりなされている映画館で)

この映画、昭和か!というくらいの「ブラック部活」な野球部が舞台の物語です。

[youtube https://www.youtube.com/watch?v=MXnxS2eyWbw&w=560&h=315]

入部歓迎会の強制丸刈りに始まり、3年生が貫禄マシマシに見えてしまうとか、2年になって新入生が入った途端に性格が豹変するやつ、など野球部に限らずどこかの部活に存在しそうなブラック部活あるあるが満載です。大なり小なり経験した人は懐かしさを感じ、そうで無い人も異文化との出会いを楽しめると思います。

さてさて、ブラックというとネガティブなイメージがすっかり定着していますが、こと集団生活においてはかけがえのない側面もあると思います。映画の中でも、超強面の監督(高嶋政宏さんの振り切った演技に注目!)がそれは理不尽な課題を課しているんですが、時折今後の人生にも通ずる、もの凄く良いことを言っているんです。

ネタバレを含みそうな部分は白文字で紹介させていただきます。マウスオーバーで読んでいただけると幸いです。(一部記憶違いがあるかも)

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名言1

「ガキが引き算なんかするな。たとえ重量オーバーでも、大事なモンは全部足していけ。」

 →退部届けの理由を聞かれ、練習で会えない彼女にフラれそうだからと、野球か彼女があれこれ理屈をこねて大好きなどちらか一つを捨てる選択をした1年生部員に対して

名言2

「俺はケガするやつはただ無能なだけだと思ってる。」

 →3年生最後の大会前にケガをしてしまった(でもギリギリ大会に間に合うかもしれない)ベンチ入り当落線上の選手に対して。

 これだけだとただの冷血漢に思えるが、ベンチ入り最下位である20番を与え、続けて

「おまえは無能だから20番なんだ。分かるか?このベンチ入りは決して同情じゃねーんだから、一刻も早く治して最高のコンディションでチームの力になれ!」

監督だけじゃ無く、先輩も熱い!

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名言3

「意味は無いかもしれないけど、無駄じゃねーんだよ!!」

 →ジョギングの足並みをひたすら揃える訓練に疑問を呈した下級生に対して、強いチームは隅々まで統制がとれており、それが大事な局面で活きてくることを先輩が諭して(コミック原作より)

いかがでしょうか?全然紹介しきれませんが社会人になっても通ずる金言の数々。

ブラックというと混じることの無い漆黒をイメージするかもしれないけど、数多くの色を混ぜていっても黒になります。(印刷的にいうと「リッチブラック」)一つの見方しかできないと思考停止してしまいますが、理不尽な指示命令も見方を変えると意味があったり、無くてもやり抜いた先に成長があるかもしれないと信じます。

何かと生きづらい世の中も複数の視点を持っていると少しはポジティブになれるかも。

とはいえブラックをどれだけ擁護しても体罰だけはダメですね。

あまり話題になっていない「野球部に花束を」。粗もたくさん有る作品だけど、是非多くの人に観て欲しいです。

コメント

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