職場の常識、再点検 part.4 ~会社の親睦会編~

よくある疑問①入社=親睦会入会&会社を辞めない限り退会できないって言われたけど、そういうもの?

よくある疑問②親睦会費は給料から天引きされるって決まっているらしいけど、そういうもの?

よくある疑問③:退職する時に親睦会費や旅行積立金は返金してもらえるの

よくある疑問④:親睦会の担当になったけど、管理が大変。みんなどうやって管理しているの?

上記は「会社 親睦会 トラブル」などで検索すると出てくるような事例です。

 

どうも、マルワのシャドーサイドあれこれ担当です。

本日は先月のブログ(会社の飲み会や旅行について)のスピンオフ的な内容として、会社の親睦会のことで困らないためにはどうしたらいいか、についてまとめてみた

というブログです。

結論から言うと、

ルールを決めて、無理のない範囲で協力し合いましょう!

ということですが、この機会に、自分のところの親睦会ってどうなっているかな?と確認してみてはいかがでしょうか。

毎度になりますが、本ブログ記載内容はあくまでも一般的な事例です。参考として記載した当社の運用例のご紹介を除き、当社を含めた特定の企業についての内容ではありません。ご了承ください。

 


そもそも、「会社の親睦会(親睦団体)」とは、

特定の企業(または支店、部署など)に属する社員同士の親睦のための行事開催、慶弔時の共助などを目的としてはいるものの、基本的には「会社から独立した任意団体」です。

もちろん親睦会のない企業(職場)もあります。

 

それを踏まえて、①~④の疑問についてまとめてみたいと思います。

疑問①入会は強制?任意?

親睦会は「会社から独立した任意団体」なので、「任意入会(本人の意思)」が原則であり、「入社=親睦会の会員になる」とはなりません※1

※1 本題とは関係しませんが、PTAも「任意団体」であり、「入学=PTA入会」とはならず、必ず本人の同意が必要です。にもかかわらず、実質的には強制入会となっているところが多いことで問題が生じているという点では会社の親睦団体と似ていますね。

ですが、実際には入社時に(ほぼ強制的に)入会&在職中は親睦会から退会できない、としているところが多いようです(ネット調べ)。

そのことの是非については意見が分かれると思いますが、親睦会は社員の共助(共済)機能※2も兼ねているため、全員入会とするほうがメリットがあるという考え方もあるようです。

※2 社員の結婚・出産時のお祝いや入院時のお見舞などが親睦会から支給される、など。

入社と同時に親睦会入会となるような場合であっても、本人の同意は必須です※3。必ず会の趣旨などを説明し、入会についての本人の同意を得るようにしましょう(できれば書面で)。

※3 本人の同意を得ないまま自動(強制)入会とした場合、入会が無効となり、会費の返金などが必要になることがあります。

また、退会についても「任意で退会できる」べきものだと思います。

管理の煩雑さ等を理由に、一旦入会したら、退職まで退会できないよう規定している親睦会が多いようですが(ネット調べ)、どうしても退会したいという場合は、親睦会の責任者に相談するなどしてみてください。

 

なお、親睦会に入会したからといって、親睦会の行事に絶対参加しないといけない、なんてことはありません

忘新年会などの行事には、親睦会員は全員参加すること!なんてルールがあるかもしれませんが、業務(勤務時間内や残業代・交通費等全額会社支給の場合)でない限り、行事への参加は強制できません。

行きたいときに参加し、そうでない時は不参加、それで十分です(親睦会費を払っていることで、すでに十分協力してると言えます)。

 

疑問②会費は給料から天引き?

親睦会費は毎月の給料から天引きされる、という人(企業)も多いと思いますが、無条件で天引き徴収できるわけではありません。

会費を天引きするためには労働組合(ない場合は代表社員)と企業が控除に関する労使協定を締結しておく必要があります※4(労基法第24条)。

※4 労基署への協定書提出義務はありませんが、協定書なしで天引きすることは給与の「全額支払い原則」に反するため、是正勧告を受ける可能性があります。なお、旅行代積立金の天引きも同様に協定が必要です。

また、就業規則などに控除(天引き)を規定し、本人に説明して同意を得ておく必要もあります。

実際の運用としては、毎月の給料から会費は自動徴収(天引き)としておく方が、お互いラクなので、適切に協定を締結し、会員の同意を得たうえで天引き、というところが多いはずです。

 

ただし、①の説明のように、事前説明や入会同意なしで「気付いたら」入会させられて会費も天引きされていた……という場合は、そもそもの入会自体が無効とされ、それまでに支払った会費の全額返金を要求できる(要求される)可能性があります。

  

疑問③会費や旅行代積立金は返金される?

親睦会費と旅行代積立金は別ものであり、返金についての考え方も異なります。

【親睦会費の返金について】

親睦会費は文字通り「会費」です。

会の運営費として徴収しているものであり、必ずしも返金義務はありません

特に定めがない限り、退職するからといって、または飲み会など特定の行事に参加しなかったからといって、その分の会費が返金されることはないと思われます。

ただし、何等かの条件によっては返金されるよう規定されている場合もありますので、気になる人は会則を確認してみましょう。

 

【旅行代積立金の返金について】

一方、旅行代積立金は会費ではなく社内預金の一種です。

あくまでも社員が会社に「預けている」お金なので、社員は積立金の返金を請求でき、企業は社員からの返金要請を拒むことはできません(労基法第18条第5項)。

当然、本人以外は積立金を使用できませんし、旅行以外の用途での使用もできません。

そのため、旅行が中止になった場合に限らず、個人的な都合で旅行に参加しなかった場合や旅行前に退職した場合も返金されなければなりません

  

ということで、親睦会費は仕方ないとして、旅行代積立金を使用していないのに返金されないようなら、返金するよう要請しましょう。

ただし、旅行代積立金としては徴収されておらず、親睦会費から旅行代が支出されている場合は、旅行に行かなかったとしても返金されない場合があるようなのでご注意ください。

   

疑問④親睦会ってどう運営したらいい?

親睦会や会の行事は適切に管理しないとトラブルや会員の不満が生じる可能性があります。

まずは会則(ルール)を定め、会則に従って運営できる体制の整備が不可欠です。

例えば次のような事項を明確にしておくとよいでしょう。

親睦会の名称
親睦会の目的
会員資格、入会手続きについて
運営体制について(役職・任期・選出方法など)
会費について(徴収方法や会費の額など)
決算について(決算報告の時期など)
行事などについて(具体的にどのような行事を行うのか、慶弔金支給基準など)
会則・行事の改廃、要望提案について
返金について
退会について
※上記は、あくまでも一例ですのでこれが絶対というわけではありません。

具体的な運営管理としては、

  • 会員名簿を作成して会員・非会員を把握する
  • 会則を全会員に配布する・説明会を開くなどしてルールを周知する
  • 出納帳で支出を管理する(年1回は決算報告をする)
  • 会費を使っていい場合・だめな場合を決めておく
  • 非会員の行事参加について決めておく
  • 行事や親睦会についての意見・要望などの受付手順を決めておく

などを役員を中心に行えるよう、そして、誰が役員になってもスムーズに行えるようにしておきましょう。

参考までに……

当社の場合は、上記の「例えば次のような事項を明確に…」に例示した全項目を含む会則を定め、会員に周知し、同意を得たうえで親睦行事や社員の誕生日祝い、慶弔金支給などを行い、毎期末に全会員に決算報告をする、役員は社員交流委員会メンバーが務めて2-3年くらいで交代する、というような感じで運営しています。  

  

なお、親睦会は会員による自主的な活動が基本ですが、実態は会社の要望に依存する(しがらみ・忖度案件)ということも多いようです(ネット調べ)。

会社から「そろそろ飲み会を開くように」「社員旅行を計画しなさい」と言われて親睦会が動く、ということはある程度は仕方ないかもしれませんが、それが当たり前になってしまうと、社員から集めたお金で「業務」が行われてしまう事にもなりかねません。

そうならないよう、親睦会役職者を中心に、適切に運営していきましょう。


 

せっかくの親睦&働きやすい職場づくりの一環としての行いが、社員の不満の原因になってしまっては本末転倒です。

誰も無理しない・誰にも無理させない、適切な運営にしていきましょう。

 

……そんなこんなを考えている私の脳内では、地元名古屋の至宝的バンド「えんぷてい」の切なさとやるせなさとざらついた感情の入り乱れたメロウな名曲 “OOPARTS” のサビがエンドレスリフレインしているのでした。

歌詞は本ブログとは直接関係しないので引用は控えますが、

自分はOopartsなのかもしれない……なんて思う時でも、

“そっと” 見守っていてくれたり、“さりげなく” サポートしてくれる、

親睦会の持つ「共助」はそれくらいの距離感や温度感でいい、そういうもの、なんて思ってみたりしつつ、本日はこの辺で。

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