久しぶりに色シリーズで投稿してみたいと思い、今回は灰色と緑色について選んでみました。
「グレーインフラ」および「グリーンインフラ」という言葉をご存じでしょうか?
昨今の豪雨災害や地震の頻発で改めてクローズアップされている、防災や減災に関するキーワードのひとつだそうです。
インフラとは”infrastructure”の略で、道路や鉄道、水道・ガス・電気を供給する私たちの生活を支える大切な社会基盤を言います。
「グレーインフラ」とはコンクリートやアスファルトなど、まさにグレーな色を連想させる従来型のインフラ整備のことをいいます。総選挙の時期になると、公約で「インフラを整備する」といったことがマニュフェストに書かれますが、多くは人工物で人工的に生活を便利にしていくグレーインフラを指すものです。
確かに私たちはグレーインフラの恩恵を受けていますが、生態系が変わってしまったり、老朽化によりかなりの負の遺産を生んだりすることが問題になっています。
一方でカーボンニュートラル、生物多様性など、持続可能な社会への関心の高まりと共に「グリーンインフラ」に注目が高まっています。これは自然環境が持つ機能を活用して、地域の魅力・居住環境の向上や防災・減災等の多様な効果を得ようとする考え方になります。
海外ではだいぶ前からこいった整備が進んでいるそうで、ニューヨークの廃線になった地域が荒廃し、治安が悪くなっていたところに高架橋の構造を利用した空中庭園として再生したところ、都心に木陰が生まれるだけではなく、治安が良くなることに比例して資産価値まで上がったそうです。
バルセロナでは夏季の高温による熱射病患者の増加対策として街路樹を整備したところ、ヒートアイランドの解決どころか患者が減って医療費まで削減することに繋がり、更に外国人観光客も増加したそうです。
これらの「グリーンインフラ」を取り入れるから「グレーインフラ」は廃止しよう、ということではなく、両方をバランス良く導入して、持続可能な街と暮らしの基盤づくりに活用していくことが大切ですね。
緑とグレーが混ざると”灰緑色” 印刷会社風に言えばC64.3、M49.8、Y61.2
「かいりょくしょく」と読むそうです。割と渋めの良い感じのカラー。割と文学表現にも使われるそうです!