モヤモヤのすすめ

みなさんモヤモヤしてますか?
私はたいていモヤモヤしています。。。

 先日、某国営放送で「迷って、悩んでいいんです」という切り口で特集番組が放送されていました。
コストパフォーマンスからタイムパフォーマンスの重要性が高まり「タイパ」という言葉が生まれました。
 マルワは製造業ですので、生産管理システムをアップデートしたことで個々のタイムパフォーマンスの見える化がだいぶ進んできました。
 一方で、情報発信というクリエイティブな側面から見てみると効率性ばかりを追求しても良いのか?と、矛盾する要素を抱えていたところに冒頭の特集番組。

 番組の中ではチャットGPTなどの生成系AIが欲しい情報を即座に答えてくれる時代に、生身の人間がAI時代を生き抜くための答えが「モヤモヤする力」にあるということでした。
 「ネガティブ・ケイパビリティ」という概念らしく、迷ったり悩んだりしてすぐに答えを出すことよりモヤモヤする力こそが大切とのこと。

 番組の中では実証実験ではモヤモヤの度合いが高いチームと、いかにも議論の進め方が得意そうなデキる社会人風なチームに分かれて、同じ課題についての議論の過程が紹介されていました。
デキる社会人風なチームは論理立てながらサクサクと、時にはスマホを使って情報収集しながら、早々にそれなりに良さそうなアイデアにたどり着きました。
 それに対してモヤモヤチームは好き放題に進めながら、全然方向性がまとまらない。終いには悩みつかれて休憩しようとか飲みを挟もうとか時間がどんどん経過していく、、、
ところが1つのアイデアが出た途端、どんどん次々に斬新なアイデアが出てくる!結果的にモヤモヤチームは3倍くらいの時間はかかったものの、監修していた教授が驚くほどの新しいアイデアを生み出してしまいました。

 これが時間が限られた中だったら、モヤモヤチームは何の結果も出せなくて失格の烙印を押されていたことでしょう。でも、「ネガティブ・ケイパビリティ」を尊重する環境がある組織は強いとも言えるのが実証されました。

 思うに最近の野球が強いところで共通するのは、監督が優しくてすぐに答えを求めないチームじゃないでしょうか。
 阪神の岡田監督は優勝と言ってプレッシャーをかけることを避けて「あれ」ですし、オリックスの中嶋監督はとにかく優しい!サメというニックネームの反面、選手には絶対に無理させず、任せるところは任せて、責任はしっかり取るというスタンス。慶応高校もあの見た目だけじゃなく、「楽しみながら野球をする」を貫いてモヤモヤしながら強くなっていったことと思います。

 とはいえモヤモヤだけじゃダメ。モヤモヤする時間を確保するためには効率的に動く必要がある。
「モヤモヤ」「テキパキ」の両輪でAI時代を生き抜きたいです。

※モヤモヤがもっと気になった方は、下記のサイトで詳しく紹介されています。何かのヒントになれば幸いです。https://www.nhk.or.jp/minplus/0121/topic011.html

タイトルとURLをコピーしました