#AだってEじゃない!(誤植のはなし)

サッポロビールの復刻版ビール「開拓使麦酒仕立て」の誤表記による回収騒ぎが話題になっていました。
本来「LAGER」とするところ「LAGAR」と表記されたまま製品が出来あがってしまったとのこと。
そんなに目立つ場所ではないとはいえ、全国のファミマで販売する一大プロジェクト。デザイナーはもちろん、企画、販売、製造と多くの人が関わっていながらチェックの目をすり抜けたことが大きなニュースになりました。

印刷会社として「誤植」は絶対に起こしたくない最大のリスク要因のひとつ。自動化が進んだとはいえ、原稿によっては人の手による作業が多い文字入力作業です。どんなに熟練の作業者でも何万字も入力すれば、必ず入力ミスは出ます。編集ソフトの機能でもスペルチェックはできますが、印刷会社としてそんなのは当てにできません。

お客様に校正をお願いする際には、デザイン企画がイメージと合っているかどうかと同時に、文字が間違っていないかのチェックもお願いするわけですが、お客様に全責任を委ねるのでは印刷会社の使命を果たしているとはいえません。
そのために、マルワでは校正・校閲のスタッフがおり、お客様の指示通り修正がなされているかの確認はもとより、お客様に校正をお届けする前にもチェックする体制を整え万全を期しています。
それでも間違いが起こってしまった際は、少しでもお客様の信頼回復に努めるための様々な手段を講じます。(刷り直し、お詫び広告、訂正シールなど)
今回のサッポロビールは当初販売中止という決断をされました。担当者は相当青ざめたことと想像に難くありません。

ところが、事態は一変。
SNSを中心に「もったいない」「フードロスにつながる」「ぜひ売ってくれ」という声が多数。#AじゃなくてもEじゃないか、との盛り上がりを受け一転「LAGAR」のまま発売が決まったようです。
https://www.sapporobeer.jp/news_release/0000012368/

SDGs12「つくる責任つかう責任」にも繋がりますし、SNSというツールがあったからこその一連の動き。時代に即した対応だったと思います。

相当な宣伝効果になったことと思いますし、SDGsにも繋がる行動。ミスがあってもそれをプラスに変えたサッポロビールにあっぱれ!を贈りたい。

私も発売されたら買ってみたいです。でも、すぐに品薄になってフリマなどに出品されるんだろうな(‘Д’)

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