「仕事ごっこ」(沢渡あまね著 技術評論社 2019/7/6)という本があります。
内容の詳細はここには書きませんが、まず何がいいってタイトルがいいですよね。
「〇〇の問題地図」シリーズで有名な著者の書いたものですが、普段当たり前にやっている作業手順(ルール)やマナーについて、「本当にそれ、必要?」と考えるきっかけになるかもしれません(本書内の事例はやや寓話的にデフォルメ化されていますが)。未読の方はぜひ読んでみてください(読書の秋ですし)。
そういえば、当社でも数年前に、「自社内の当たり前を見直すため」の“捨てる会議”を実施したな、と遠い目で思い出したりする今日この頃。
結果的には大して変わりませんでしたが、みんなが「本当にそれ、必要?」「こうしたらもっと良くなるのでは?」と考える機会にはなったと思います。
どうも、マルワのシャドーサイドあれこれ担当です。
ということで、今回は、“数字と大切なもの”についての小話です。
当社は9月が一期のスタート。
社内では時々、「数字は追うな」という言葉が飛び交ったりもします。
とはいえ、毎期の予算建てはもちろんしますし、収支のバランスがよくないことには事業を継続できませんので、数字を気にしないわけにもいきません(ビジネスなので当たり前ですが)。
ある程度の数字がないと生きてはいけないし、大切なものを守れないのが現実でもあります。
ですが……
という書き出しではミスリードを誘いそうですが、今回のブログ内で取り扱う“数字”にはオカネ以外の数字も含みます(何の数字かについてはみなさま自身で思いつくものを当てはめて考えてください)。
これはあくまでも私個人の考え(信条に近い?)ですが、
“大切なものを犠牲にしてまで追いかける価値のある数字なんてない”
と思って生きています。
数字のために大切なものが犠牲になってしまっては本末転倒ですよね。
中には数字こそが大切なのだ!という方もいるかもしれませんが、そういう人は数字を大切にしていただければいいと思います。
上述の「仕事ごっこ」同様、何気なく“常識”だと思っていたことを、「本当にその数字、必要?」と見つめ直す機会を持つことは大事なことだと思います。
それが、期の始まり(終わり)だったり、自分のライフステージの転換期だったり、タイミングは人それぞれあるでしょうが、何かのキッカケでそんなことを考えることができれば(このブログがそのキッカケになれば?)、国から「働き方改革」とか「ワークライフバランス」とかごにょごにょ言われなくても、会社や上司が口酸っぱく促さなくても、自ずと働き方なんて、もっといえば生き方だって変わっていくのではないか……と、毎度のジョンレノン的夢想家思想で考えてしまうのでした。
イマジン……
みなさまにおかれましても、“大切なもの”を思い浮かべてみて、「自分が追いかけているその“数字”は、大切なもの以上に価値あるものなのか」ということを改めて考えてみてはどうでしょうか?
先月の私のブログにも書きましたが、小さな自己主張(我が、まま)をしないことには何も変わらないし、小さな自己主張が何かを変えるトリガーになるかもしれないという僅かな期待を小石に込めて投げてみた、けど、やっぱり遠くへは飛ばせないなぁ、という感じで、特にオチはありませんが、最後に一言。
数字は嘘をつきませんが、数字は数字でしかありません。
そんな私の脳内BGMは小沢健二の“ある光”。
当時音楽シーンの中心に限りなく近い位置にいた小沢健二は大切なもののためもあってか(あくまでも憶測でしかないですが)、この歌とともに「線路」を降りてシーンから離れていきましたが、「願い」ね(数年前に紳士になって戻ってきましたが)。
この曲の歌詞もそうですが、小沢健二の書く詞はホントに哲学的というか、深いものが多いです。
ここには転載はしませんが、ネットなどで検索して読んでみてください。