ウォーターマークを使ってみた

 近年、デジタルコンテンツの普及に伴って画像やデザインの不正使用が大きな課題となっています。特に、私たち印刷業界やクリエイターにとって、お客様からご依頼いただいた制作物や自分たちの作品を無断で使用されないようにすることは大切です。その対策の一つとして「ウォーターマーク」というものが利用されています。

 そもそもウォーターマークとは「透かし」というと分かりやすく、画像や文書に埋め込まれる識別情報のことで、半透明のロゴや「社外秘」みたいにテキストとして表示されます。これがあることで作品の所有者であることを伝えて、不正な利用を防ぐ役割が期待されています。

ウォーターマークには主に2種類があるそうです。

可視ウォーターマーク
画像やデザインの上にロゴやテキストが直接表示されるタイプ。例えば、写真の中央に「SAMPLE」や「© 2025 maruwaデザイン」などの文字が入っているもの。

不可視ウォーターマーク
目に見えない形でデジタル情報として埋め込まれるタイプ。専用のソフトウェアを使うことで、埋め込まれた情報を確認できます。NFTなどブロックチェーン技術と組み合わせることでより強固な偽造防止効果が発揮されるといわれます。さらに昨今の生成AIでつくられた画像に不可視ウォーターマークが埋め込まれていれば、AIが作ったものなのかも分かってしまうそうです。

 ウォーターマークは著作権を直接保護するものではないようですが、著作権侵害を抑止する有効な手段です。著作物の無断使用や改変は法律でも禁止されており、著作権者には自分の作品を守る権利があります。でも、インターネット上では簡単に画像がコピー・拡散されてしまうため、ウォーターマークを入れることで「この作品には権利がある」という意思表示ができます。

 また、ウォーターマークが削除された場合でも、不可視ウォーターマークを利用してオリジナルの証拠を保持することが可能です。これにより、著作権侵害が発生した際に、所有者であることを証明する手段となります。

 ウォーターマークは、著作権を守るための強力なツールの一つというだけではなく、何かのきっかけでSNSなどでシェアされた際にも、自分の名前やブランドも同時に広めるといったマーケティング的な側面もあります。(落款や作家さんの手書きサインみたいなイメージですね)
 デジタル時代では、クリエイターや企業が自分の作品を保護するために積極的に活用すべき手段といえるでしょう。印刷会社としても、お客様やクリエイティブに協力していただくクリエイターさんの大切なデザインや写真を守るために、適切なウォーターマークの活用を啓発することも責務だと考えています。

 パワポだけでやってみたけど、うまくいきませんでした。Photoshopがあればもっとうまく作成できますね、、、

と、もっともらしく綴らせていただきましたが、著作権の話はマルワが誇るトップブロガーwki氏が詳しく分かりやすく紹介しています。ぜひそちらの記事もご参照ください。

マルワスタッフブログより
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