長~く準備していました「ワクワクぷりんと博覧会」が終わりました。
「ワクワクぷりんと博覧会」とは愛知県印刷工業組合とクリエイターのコラボ事業で、クリエイターの発想力やデザイン力と組合各企業の技術力を掛け合わせ、印刷の面白さ、楽しさがある独自のプロダクトやサービスを生み出す事業です。
マルワは展示会には出ていますが、マルシェ形式の「展示即売会」に出るのは初の試み。
しかしながら「どうなるか不安」という気持ちは不思議と無く、今での展示会での見せ方や、マーケティングのセミナーで学んだこと、実際に色んなイベントで見てきたことなど、今までの経験した知識をもとに、いろいろ試せると思っていました。
ここから数回、わたしのブログでは「ワクワクぷりんと博覧会」に向けて考えてきたことをまとめてみます。
チームで共有したこと、社長まで伝えたこと、誰も共有することなく自分だけで思っていたことなど様々です。
今、書こうとしているのは、こんな項目です。
・やることと、やらないこと
・こだわりと、価格設定
・任せると、任されると
ということで、今回は「やることと、やらないこと」についてです。
この「ワクワクぷりんと博覧会」は、愛知県印刷工業組合に加入している印刷・加工会社とクリエイターが、マッチングすることから始まります。
この段階で「何をやって、何をやらないか」を決めてから臨みました。
ある程度、基準になることを決めていかないと、誰にお願いするかブレてしまうと考えたからです。
具体的には、こんな感じです。
・他社さんと、かぶらないモノを作る
・ポストカードを作らない
・作る人も、買う人もワクワクする商品を作る
・特別な印刷加工技術を持っていなくても、アイデアと、ど根性(熱意)で面白いモノが作れるという証明をする
・協力会社にお願いせずに社内で完結させる
・当社が今まで作ってきたグッズにとらわれない
1つずつ見てきましょう
・他社さんと、かぶらないモノを作る
・ポストカードを作らない
あまり他社さんが何を作っているかは、情報が入ってこないのですが「オーソドックスなアイデア」の商品は避けようという意味合いです。
「オーソドックスなアイデア」になりかけたら「他社さんも同じアイデアかも。もっと考えよう」と思ってアイデアを練り直すようにしていました。
なので、クリエイターさんのイラストが、どんなに良くても、ただただポストカードにして売りましょうは、やらないと決めました。商売的には絶対売れても、そこにワンアイデアが乗っかってないと「ワクワクぷりんと博覧会」で行う意味がないと感じていたからです。
・作る人も、買う人もワクワクする商品を作る
イベントタイトルにもなっている「わくわく」が1つのテーマになっていると感じました。
クールでカッコイイ系の作風の方より、明るい作風の方が「わくわく感」が出る気がしました。
明るい感じの作風の方にお願いしよう!と決めてました。
※クールでカッコイイ系の作風の方でも「わくわく」が感じ取れたら、もちろんお願いする予定です。
・特別な印刷加工技術を持っていなくても、アイデアと、ど根性(熱意)で面白いモノが作れるという証明
・協力会社にお願いせずに社内で完結させる
マルワは、特別な印刷・加工技術を持っていません。
デメリットでありながら、技術に固執しないからこそ、配信業務を行ったり、イベントの運営代行をしたりと、印刷以外のところで いろいろなことに挑戦できていると感じます。
しかし、このような印刷会社が集まって、印刷物を作る場においてはデメリットです。
僕がクリエイター側でも、特殊な印刷加工ができるところと商品を作りたいと考えます。
当社のように「うちは特別な機械がないから、売れる商品は作れない」と多くの中小の印刷加工屋さんは思っているのではないか。
そこを何とかしたい。
特別な印刷技術でなくても、買ってもらえる商品をクリエイターさんと作るのが、今回の「ワクワクぷりんと博覧会」の醍醐味だと知ってもらいたいのです。
クリエイターの力を信じてほしい。
その観点から、今回は「協力会社にお願いせずに社内で完結させる」という縛りを設けました。
社内設備だけで、どれだけ面白いモノができるか試してみるというコンセプトです。
※その結果1000枚ハンドメイドで紙を貼り合わせたり、4000か所を1か所ずつ角丸したり、協力会社さんに頼んだ方が効率的だったのではと後悔することになるとは、このときはまだ知らないのです。(詳しくは後日のブログ「こだわりと、価格設定と」にて)
次回、第二回ワクワクぷりんと博覧会があったとしたら「我が社も特別な印刷技術はないですが参加したい」という企業さんが増えるのが裏の目標です。
・当社が今まで作ってきたグッズにとらわれない
どうしてもマルワはバナナペーパーを使ったり、廃材を再利用するなど環境に良いことを基点にグッズを考えがちです。
今回は、その基点は取り払って、自由にクリエイターさんに作ってもらうと決めていました。
結果できた商品がバナナペーパーを使った商品だったり、環境に良い商品だったとしても「それはそれで良し」ぐらいの感じで受け入れることにしました。
見ていただいた通り、全ての印刷加工屋さんに当てはまる項目ではありません。
ぜんぜん協力会社にお願いして作るのもOKだと思いますし、自社が持っている独自の技術があれば、それを使った新たな商品を作ってもらうのも当然かと思います。
大事なのは「何のために参加するのか」の明確化です。
もちろん「売れる商品を作る」は大きな命題です。
それ以外のどこに焦点を置くか「学生さんの発表の場作り・社会貢献」「イベント自体を盛り上げる」「会社のPR」
どれも正解だと考えます。
ただただ組合から言われて無理無理参加するよりも、「何か目的・目標を自ら作り出す」のも、この「ワクワクぷりんと博覧会」が持つ意義だと感じています。