1枚のフィルムから

9月も半ばに差し掛り、夜には虫の音も聞こえるようになってきました。まだまだ蒸し暑く厳しい残暑は続いていますが、猛暑日もなくなって、ゆっくりではありますが秋の訪れを感じています。

社内では、リフォーム後の部署移動に向けて断捨離が進んでいます。現在の社屋になって約30年ということで、現在では使われていない懐かしいものが多数発見されます。
例えばこれ↓

印刷物の文字サイズや文字送りを測る「級数表」です。透明フィルムで作られたもので、たぶん25年以上前のものだと思われます。まだ在籍していなかったので詳しくは分かりませんが。
DTP以前は改訂があった場合、修正箇所だけ別に作成して版下やフィルムを出して切り貼りをすることも多くありました。その際「級数表」を使用して文字サイズを測ったり、決められたスペースに必要な文字数を入れるためには、どのくらいの文字サイズで行送りはどのくらいか等を決めていました。またすでに作られていた印刷物から、正しく計測することで同じ仕様のものを再現していました。

このフィルムから推測されることは、赤枠部分の表記がポイントなので、当時はポイントを基準に作られている文字物の制作物が多かったのではないかということです。昔は写植機もあったということですが、写植機中心だと単位が「級」になっているはずなので。
分からなかったのが青枠部分。「LINOTRON 202E」とあり、調べてみると1980年にモリサワから発表された日本語デジタルCRT写植機だそうです。情報が少なく、どのような機械だったのかは不明でしたが、一度長くマルワに在籍している方に聞いてみたいと思います。
1枚のフィルムからでも会社の歴史をいろいろと知ることができますね。

現在の制作部には級数表はなく。私自身も使用していませんが、その代わりに手放せないのがこの金属製のポイントスケール。私物ですが、かれこれ数十年使用しています。

まとまりがなくなってしまいましたが、次回も断捨離で何か見つけたら書かせていただきたいと思います。

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