「断髪式」とネクストステージ

完全にわたくし事ですが、先日バッサリ髪を切りました。
結婚式を目指して伸ばし始め、ヘアドネーション(毛髪の寄付)をしたい!となってその後も伸ばしていました。
髪の扱い的にも、寄附の規定の31㎝以上切っても結べる程度には残したいと思い、タイミングを計っていたのですが……中々、よし、そろそろ切ろう!と踏切リが付かず。
長めの方が有難いっていうし……とか、今切って残った分で髪を結んでも解けやすそうだし……とか理由を付けてズルズル。
何だかんだ結局ウエスト辺りまで、おそらく人生最長記録を更新するまでになりました。


では何故、そんなメンタルから思い切れたかというと、調べ物の最中に突如気付いてしまった、自分が“今年本厄”という事実でした。
神社のWebサイトに赤々と表示される我が生まれ年……。二十歳を過ぎると人は自分の年齢を忘れがち、と言いますがいつの間にこんな所まで来たというのか。

「厄払い」は数え年で考えて、その年のお正月から節分までの間に神社等に参拝、御祓いをして頂く、というもの。
気が付いた時には既に1月も半ばでしたので、エイヤッ!と参拝の日取りを決め、合わせてその日に髪を切ることを決めました。
きりが良さそうだったので。
節目って大事ですよね。

結局さっぱりスッパリ髪を切りまして、Web検索で比較検討して決めた団体に送付、気分的に身軽になった次第です。
なお、ヘアドネーション(髪の寄付)を受け付けて、闘病の過程などで髪を失った人の為にウイッグを制作している団体は複数ありますが、どれもNPO法人(非営利団体)です。
発送代を含め、全て提供者持ちですし、集めた髪を無駄にせず活用するために、長さの他に切り方や梱包時の状態など様々なルールがあります。(団体によっても異なります)
切った後に「寄付しよう!」と思い付いても要件を満たさないことが殆どかと思いますので、興味を持たれた方は是非、一度調べてみてください。

と、ちょっと社会に貢献できた気がしていたら、別の「断髪」のニュースを見ました。
それはソーセージ「シャウエッセン」
食品売り場で見かける日本ハムの定番ソーセージ(とてもおいしい)です。
内容量に対して余裕のあるパッケージの上部を金色のテープで留めて、巾着型にした姿が売り場でも目をひくアイツです。
昨今の「脱プラ」の流れもあり、少しでもプラスチックの使用を減らす為に、長年慣れ親しんできた巾着スタイルを脱却することにしたそうです。(28%削減できる、とのこと)
この情報だけだと、よくある流れと思われるかもしれませんが、愛着たっぷりの「髷」と決別するにあたり、シャウエッセンは「断髪式」を行ったのです。
日本相撲協会に協力を仰ぎ、力を入れて撮影された動画がコチラ

私はこのことを、この動画の監督を務めた方の呟きで知りました。
ちょっと懐かし気な画面の色合いも相まって、何だかじんわり……それこそお相撲さんの断髪式の様に、新たな門出を祝いたくなるような気分になりませんか?
環境配慮はもちろん大事ですが、コストカットだとか、こだわりを捨てる、だとかいうネガティブな変化としてではなく、「式」を行うことによって(ネタ的な意味でも)面白い、明るい変化として演出できたのだと思います。
店頭に四角のパッケージを見た時、「本当に巾着型じゃなくなってる~!」と言って手に取ってもらえる可能性もありますしね。

通過儀礼とか、昔ながらの風習(仕来り)を気にしない人も増えていますが、当事者がそれを望んで行う上では良いものだな、と思うなどしました。

しっかり御祓いもして頂いたことだし、切った髪の長さ分は首の負担も軽くなっている筈、ということで気分一新!
2月3月の肩の凝りやすい繁忙期を乗り越えて、あったかい春を目指して頑張りたい今日この頃です。

余談ですがヘアドネーションをした際の、「受領証」等は、最近では軒並み「デジタル」となっているようです。
確かに紙の証書を発送するコスト、手間、非営利で活動する団体がその力を最大限発揮する為にはカットして良い部分だと感じられます(印刷屋的には寂しいですが)。
取組の為に本当に必要なことは何か。
大切にするべき「本質」をきちんと見直すことこそ、「持続可能な取り組み」にするために必要なことなんでしょうね。

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