野菜・果物を「着る」

みなさん、こんにちは。最近、美容と健康のためにぬか漬け作りにハマっています(おばあちゃんと言われました……)。そんな中、いろんな野菜を一度に大量に切っていると、結構な量の切れ端が出ることに気がつきました。人参や大根の皮、ピーマンの種などなど。しかし、一見捨てる部分のように思いますが、実はこれらにはたくさんの栄養が含まれています。

お店で出てくる料理は、見た目のことを考えると、さすがに無駄を削減できる限界がありそうですが、一般家庭では、食べられる部分と知らずに捨てられていることが多いように感じます。では、さらに遡って、商品として流通するまでの過程ではどうでしょうか?それ以上にとんでもない量の無駄が発生しているのではないでしょうか?

野菜・果物が市場に出回るまでに、どうしても色・形が規格外のものや加工過程で切れ端は生じます。その多くは廃棄処分され、まだ食べられるのに廃棄される食品、いわゆる「フードロス」の一因となっているのが現状です。

味や新鮮さでは規格品にも劣らないものもありますが、廃棄せずに流通量が増えると野菜自体の市場価値が下がってしまうため、やむを得ず廃棄しなければいけません。カット野菜やドレッシングなどの加工食品として流通させるという手もありますが、それはごく一部の例であって、大半の規格外のものは廃棄されるようです。さらに、そこに新型コロナウイルスの影響が拍車をかけています。

ここ最近では、生産者自らがSNSを使って、規格外や余った野菜・果物を通常よりも安価に販売したりして、地道に発信されている投稿を見かけます。地球規模で見れば微々たるものかもしれませんが、こうした活動によって無駄が削減されているのは事実です。

では、捨てられるはずだったものを「食べる」以外に救う方法があるのはご存知でしょうか?私のブログを読んでくださっている方はお気づきかもしれませんが……それは、ずばり「着る」ことです。

廃棄野菜・果物×ファッション……?はて?一見交わらなさそうな2つのキーワードですが、実は似たような問題を抱えています。先程フードロスの問題を出しましたが、同様にトレンドの波が激しいファッション業界も、大量生産・大量消費ときて、大量廃棄が問題になっているのです。さらに、衣類の染色には多くの化学染料が使われ、人体や環境に悪影響を与えてしまっています。

どうにかこの状況を抜け出せないか?と、前述の新しいアイデアを生み出したのは、なんと名古屋の繊維商社さん。廃棄されるはずだった野菜・果物を原料とし、特許を得た特殊な技術での染色方法を生み出したのだそう。

こうして作られた天然染料の服は、人体や環境に安心安全を与えるだけではなく、きっと作る人・使う人をやさしい気持ちにさせる力があるような気がします。私個人の思う作る人というのは、一つは服を作る過程に携わる人。もう一つは染料の原料となる野菜・果物の生産者です。結果的に規格外となってしまったが、元は平等に丹精を込めて育ててきたものではないでしょうか?野菜・果物そのものを無駄にしないだけではなく、服を通して、そういった生産者の想いに寄り添うことができるような気がします。

そして、一見関係のなさそうなものが結びつくことで、最終的にはSDGsにも繋がってくるのです。

・3「すべての人に健康と福祉を」
 →人体に安心安全な天然素材の服
・9「産業と技術革新」
 →廃棄野菜・果物×ファッションという新たな産業の確立
・12「つくる責任使う責任」
 →長く使えるような丈夫な素材を使用
・15「陸の豊かさも守ろう」
 →ごみ処理にかかるコスト削減や、可燃による二酸化炭素排出などの環境負荷の低減

まだまだあるとは思いますが、私が思いついたのだけでもざっとこんなにありました。まさか、服+フードロス→SDGsに繋がるなんて……ファッションの可能性というのは無限大だなとつくづく驚かされます。

好きなブランドから廃棄のコーヒーを染料にしたワンピースが出ていて、気になっている今日この頃です。

コメント

  1. 自分磨き専門家 大信田昌宏 (おおしだまさひろ) より:

    食べ物の廃棄は世界中で永遠の課題ですな!
    漬け物は丸ごと野菜をぬかみそに漬けられるから合理的ですネ☆彡

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