身に着けるもののメッセージ性

最近、アメリカの大統領が変わりましたね(唐突)。

新大統領が注目されている中、同時に新副大統領が身に着けている洋服についての話題を耳にします。

そこも抜かりなく報道するあたり、さすがファッションに敏感な海外メディアらしいな、と毎回思います。かくいう自分も、演説内容そっちのけでついついそっちに注目しちゃいますが。洗練された洋服を洗練された方が着ている姿……自分では逆立ちしても到底表現できないものなので、とても興味深いです。海外セレブやプリンセスが身に着けているものとか。現実的ではないけど、手に届かないものだからそこの憧れ、といった感覚ですかね。

話が脱線しました。

さて、今回アメリカ史上初の女性副大統領となった、ハリス氏が就任式で身に着けていたのは、目も覚めるような鮮やかな紫色のロングコートとワンピースでした。

何故このような色を選んだのか?

理由は本人の口からは明らかにはされていませんが、いくつかの理由が予想されています。

かつて、1900年代にイギリスで起きた女性参政権運動のシンボルカラーの一つでもある紫色。今から100年も前に、女性は選挙権を勝ち取るために、この色を身に着けて運動に尽力していたそうです。その過去に活躍された女性たちへの尊敬の意が込められているのでは?説。

また、アメリカの二大政党である、「民主党」のシンボルカラーである青と「共和党」の赤。紫色はこの2つを混ぜ合わせると表れる色。つまり、協力や調和という意味を表しているのではないか?説。

そして、このドレスのデザインを手がけたのが、なんと26歳の若い黒人デザイナーとのこと。まだまだ黒人の差別問題がなくならない中、あえて黒人の方を起用されたことも話題になっていますが、個人的には自分と同年代の方が!と、そちらにも衝撃を受けました。

さて、今回のバイデン新大統領の演説でよく出てきた単語といえば、「連帯」や「多様性」。

洋服の見た目そのものだけでなく、その背景までがこれらのキーワードに繋がっているみたいですね。きっと、宗教や政治、人種関係なく、この大変な状況を一つになって一緒に乗り越えましょう!というメッセージが、ファッションによって体現されているのではないかと思います。

ファッションは、身に付けるだけで想いを発信することができるツール。改めてその底知れない力を感じさせられました。当然、影響力のある人が着ているからこそ、という条件が付きものではありますが。

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