ナンバーワンもオンリーワンも、どうでもいいと思えれば。

一昔前にナンバーワンじゃなくてオンリーワンでいい、的な歌が大ヒットして、「みんな違っていていいんだよ」という価値観を広めるキッカケになりました。

ナンバーワンよりもオンリーワンがいいとされる世の中というのも、それはそれで生きづらそうだな……と当時よく思ったものです。

 

どうも、マルワのシャドーサイドあれこれ担当です。

本日は、「勝ち残ることを意識しないことで、逆にサバイブできることもある」という安っぽいビジネス書?自己啓発本?的な小話です。

 


競争の先にあるのは、また別の競争

 「業界No.1シェア」「〇〇部門売上No.1」等という宣伝文句はウンザリするほどそこら中に溢れています。

ナンバーワン、ということは「どこかの時点」&「何らかの基準」で他者に勝ったということで、導入実績や売上金額など数値的な(客観的な)判断材料によって(誰かに)認められたということになります。

「多くの人に気に入ってもらえた」、「競合他社よりヒットする製品が作れた」ということは嬉しいものですし、達成感も得られるでしょう。それらは紛れもない事実なんですが……

競争の先にあるのは、また別の競争です。

誰かが(何かが)ナンバーワンになるところまで競争は続きますし、誰かが(何かが)ナンバーワンになったところから、今度はまた別の競争が始まります。

そして、ナンバーワンがずっとナンバーワンでいられることなんて、まずありません(盛者必衰の理)。

ビジネスとは、人生とはそういうものだ、と言われてしまえばそれまでですが、競争ばかりではみんな疲れてしまいます。

そこで、「オンリーワン」の方が素晴らしい、という考え方もあるよ?と投げかけてくれたわけです。

 しかし、実際にはオンリーワン界のナンバーワンになるための競争があちこちで(頻繁に)起きてしまっています(みんな違っていいんだよ選手権!)。

結局のところ、誰か(何か)と比較したり、競い合うことでしか生きられないのはヒトのサガなのでしょうが、何か大事なものを見落としてしまっている気がします。

「みんな違っていていいんだよ」ではなく、「誰かと比べなくてもいいんだよ」という「オンリー」でいいと思うのですが……

やれやれ。

 


競争に参加しないことが強みにならないか?

 新型コロナウイルスの影響で、収入が減ってしまい、このままでは音楽活動を続けられない、と言っているミュージシャンがいました(そんな記事を読みました)。

記事を読んだ率直な感想は、「音楽で収入を得る活動」を続けるのは厳しいかもだけど、「音楽活動」は(その気があれば)続けられるのでは?というものでした。

これは、「業界の最後の一社になるまで『コレ』勝ち続ける」ことを目指すのか、「業界の最後の一社になったとしても『コレ』やり続ける」ことを目指すのか、ということに似ている気がします。

後者の場合、「誰かと比べなくてもいいんだよ」と思っているはず。

ナンバーワンもオンリーワンもどうでもいいと思うからこそ、続けられる(または変えられる)こともあるし、それはそれで強みになるのではないか?と思うわけです。

究極的には結果論でしか語れないですが(浮いているだけの人も必死に泳ぐ人もどちらも正しかったりします)、だからこそ、「ナンバーワンもオンリーワンもどうでもいい」とう生き方もそれはそれでアリではないかと。

もちろん、「ナンバーワンもオンリーワンもどうでもいい」と思うからといって、手を抜いていいという訳ではないし、好き勝手にやっていいという訳ではなくて、むしろ、「ナンバーワンもオンリーワンもどうでもいい」からこその、一生懸命さや誠実さが必須です。

そう思って生きている(何かの活動をしている)人がいることによって物事のバランスは保たれるとも思ってもいるので、私はそんな感じで生きてみたいな、と思ったり思わなかったりしています。

 


 そんな私の脳内では、一世を風靡したあの曲……ではなく、一時期私の脳内を風靡したThe Push Kingsの“Number Ones“がしつこいくらいにリピート再生されております。

この曲は「ナンバーワンになりたい!」というものではなく、「昔は誰もが歌えるナンバーワンヒットソングがあったけど、今はそういう曲はないよね?でも、今聴いてるこの曲を、明日になったら君も口ずさんでるはずだよ」的な感じの、ハーバード大学生らしい?爽やかな美メロ炸裂の名曲です(公式動画がないのでリンクは貼っていませんが、YouTubeやSpotifyなどで検索して聴いてみてください。インディーポップ好きだけでなく、ビートルズ好きの方にもおススメです!)。

別にナンバーワンじゃなくてもいいものはいいし、オンリーワンじゃなくても好きなものは好き、でいいのではないでしょうか?

 誰かと比べて(比べられて)疲弊する、自己嫌悪に陥る、というのはSNSでもよくあることですが(あの人はいつもオシャレで、美味しそうなものを食べていて、楽しそうなことばかりしている、それに比べて自分は……的な)、せっかくの人生をそんなことで浪費するのは、あまりにも贅沢しすぎだと思いませんか?

他人と比較して疲弊し、最悪の場合には命を絶つ……なんてことをする生きものはヒトしかいないですし。

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