社内外を問わず、SDGsに関する案件に接することが増えました。
皆さんはSDGsについてどのように説明しますか?
『2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標』(外務省㏋より)でしょうか。
ではアイコンで表される、17のゴールそれぞれについて説明する際はどうですか?
17分の1とはいえ大きな目標ではありますが、カテゴライズされたことで“具体的に”説明しやすくなりますよね。
分かりやすい説明に必要不可欠なものこそ、具体例です。
最近、SDGsについて説明する為の資料作りをする機会がありました。
社内の書籍やWebページを参考資料にして、限られたスペース内に収まるよう編纂する、という業務です。
17のゴールに対して169のターゲットが設定されているように、1つのゴールは多くの課題を内包しています。カテゴリ分けした大分類というだけですから。
では、どれも重要な複数の問題をどのように説明するのか。
「自分事」として考えてもらうために、日本国内で起こっている、想像しやすい部分を取り上げるのか。
世界の深刻な問題を啓発するとして、1つのゴール内に複数ある問題の大まかな概要をさらうのか、あるいは選ぶのか。
どちらにせよ、数ある問題から「選択する」必要があります。
もちろん選考の基準は説明する相手が誰か、今回必要な結果が何であるか、など様々な要因があるので、選択の結果に優劣も正否もありません。
単純にクライアントなどの要望・注文がない状態の取捨選択は、作業者の思想・何を問題視しているのか、ということが出るな、と思ったのです。
今回に関して言えば、各ゴールごとの説明をスペースの都合上、140字程度を目指してかいたのですが、調べて重要だと感じた要素をすべて入れるのは当然無理でした。
なんとかニュアンスだけでも……他にもたくさんある課題の一部だと感じ取れるように……調べるきっかけに……。
結局選択して、私が「特に伝えたい内容」を形にした次第。
周りにご意見など伺いつつ、完成まで頑張る所存です。
少し話が変わりますが、最近、SNSなどの「意見」を重要視する風潮があるように感じます。
#を付けて投稿された意見、キーワードのトレンド入りが報道され、リアルタイムで賛成・反対、その他の意見が乱れとび、「デマツイート」だとか、その「デマの否定ツイート」だとか……勢いと盛り上がりがオンラインだけでなく、オフラインにも影響を与える。
この数か月、かつてない大激動が起こっていた印象です。
良い意味でも悪い意味でも凄い時代だな、と思う一方で、このSNSなどは「凄さ/勢い」を勘違いしやすくないですか?
SNSのタイムラインは基本的に、自分と自分が選んだ「友達」アカウントの投稿、そして閲覧傾向をもとに表示されるプロモーションで構成されています。
それに加えて「友達」が共有しようとした、あるいは評価した記事が表示されるわけです。
つまり、自分の選択の結果がSNSのタイムライン、ということになりませんか。
ある1つの趣味に関連した情報を多く集めようとして、そういった情報を多く発信する人と「友達」になっていれば、そこで見る情報の殆どが特定の趣味に関した内容になるのは想像に難くありません。
そうした1つに特化したタイムラインを眺めていると、そこでのスタンダードが世間でも“そう”であると思ってしまうことはないでしょうか。
私もしばしば、自分が好きで何度も劇場に足を運んだ、「友達」の評価も高く、タイムライン上ではずっと話題になっている映画の認知度が世間ではそう高くない、というギャップを体験します。
勿論、あらゆるコミュニティで話題になる、本当に強いムーブメントもあるでしょう。
全ての人が取り組み、考えるべき問題についての活動かもしれません。
でも大抵は自分が見ることを決めたもの、あるいは自分が選んだ人が選ぶもの、が今の自分の目に映るものなわけで。
人間は悪意や悪口を見ると、それが自分に向けられたものでなくてもパフォーマンスが著しく落ちるといいます。
誰かの悲鳴やSOSが無視されてはいけませんが、自分のタイムラインや実生活で誰かへの悪意や悪口によく出会うなら、自分の今の状態を確認してみた方が良いかもしれません。
なかなか難しいですけれど。
優しいきもちで生きていきたい……なんてことを報道をみて思うこの頃です。
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