壁を破壊する

皆さんは演劇や映画などで「第4の壁」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

一般に背景が第1の壁、舞台の両脇が第2、第3の壁、舞台と観客の間(またはスクリーンとの間)が第4の壁と定義づけられいます。通常、演劇や映画はフィクションなので演者さんは架空の世界を生きている訳だから、観客なんて「いない」のが前提で物語が進んでいくはずです。

ところが、最近この「第4の壁」を破壊する作品が多く登場し、大ヒットしているのです。

非SDGsな差別用語満載「デッドプール2」が2018年に大ヒット!ドラマでは「コンフィデンスマンJP」が数々の賞を受賞しました。これらを観ていただければ分かりますが、(特にデッドプール)登場人物たちが頻繁に私たちに語りかけてきます。

これらには主に皮肉を込めたり、クスリと笑わせるなど、監督の意図があって行われているわけですが、映画・演劇という“虚構”と我々観客という“現実”の境目が曖昧になって、下手な演出だと興ざめしてしまうリスキーな手法です。

けれども、これだけの大ヒットで多くの人に受け入られるというところに、時代の変化を感じます。

私たちの生活の中はVR(仮想現実)やらAR(拡張現実)が身近にあふれています。現実と虚構という壁が既に曖昧になっているのではないでしょうか?SNSもそうなのかもしれません。

そう考えると、お仕事にしろ、日々の生活にしろ“無駄に”壁を感じるのがばからしく思えてきませんか?

 

そうそう、これらの作品にはピンと来なくても、「古畑任三郎」の冒頭のくだりも第4の壁の破壊ですね。

その他、第4の壁を破壊している作品をいくつか紹介させていただきます。興味のある方は是非ご覧ください。

■ファニーゲーム
後味の悪さを味わいたいなら・・・

 

■TOKYO TORIBE
この頃はまだ無名な「清野菜名」さんが躍動!
※ただし、第4の壁を破っているのは主に「染谷将太」くんです

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