未亡人と孤児

未亡人(Widow=ウィドウ)と孤児(Orphan=オーファン)と聞くと一瞬ざわつきそうですが、実はこれ欧文の文章を組版する場合の重要なルールなのです。

  • ウィドウとは…
    ページの先頭行(段組みの場合は、その段の先頭行)に、その段落の最終行があふれてしまうこと

ウィドウ

  • オーファンとは…
    ページの最終行(段組みの場合は、その段の最終行)にその段落の第1行目だけが残ってしまうこと

オーファン.jpg

ウィドウとオーファンが発生した場合は、以前のページに戻って文字の間隔を目立たないように詰めたり、逆に広げて行数を増やしたりして調整していきます。ウィドウまたはオーファンのどちらかしか解消できない場合はウィドウの解消が優先するのが一般的です。

私が主に作成している日本語組版の場合は、それほど厳格なルールではないようですが、文末の「す。」等が次のページの1行目に来てしまうのはさすがに避けたいので、調整はしていますが、見落としてしまうこともあって、後から見て愕然とします。そんな時は「一人ぼっちでごめんなさい」と心の中でつぶやいています。。

余談ですが、初めて「ウィドウ」という言葉聞いた時に頭に浮かんだのは、山口百恵さんの曲「ロックンロール・ウィドウ」。「ウィドウ」が未亡人だということを知って、そうか「夫がロックンロールに夢中になりすぎて、未亡人のようになっている妻がキレてる歌」なんだと、数10年ぶりに理解しました。

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