新入社員研修会カリキュラムと、Abzugと

今年度も、愛知県印刷工業組合が実施する「令和8年度 印刷会社の新入社員研修会カリキュラム」にて、マルワ(HIME企画)が「企画提案とプレゼンテーション」を担当させていただきます。
https://www.ai-in-ko.or.jp/news/2025/12/r8.html

ここ数年は「アイデアの出し方」をテーマに、オズボーンのチェックリストや各種フレームワークなど、超初心者向けの手法を中心にお話ししてきました。


しかし昨年、講義を進める中で「果たして今、この“具体的なアイデア発想法”を教えることにどれほど意味があるのか」と疑問も感じました。

というのも、AIの普及によって、アイデア出しは驚くほど簡単に誰でも行えるようになっているからです。

まるで“電卓がある時代に算盤の使い方を学ぶ”ような感覚です。
さらにAIの扱いに関しては、特に若い世代の方がスマホやホームコンピュータを通じて自然に使いこなしており、こちらが教えることはあまり多くありません。

そこで、もし今年も担当するのであれば、PowerPointの内容を大幅に刷新し、「良いアイデアとは何か」「どのアイデアを選ぶべきか」といった“選択の質”に重点を置いた講義へモデルチェンジしようと考えています。

たとえば、
・独自性(他社との差異がどれだけあるか)
・市場性(自腹でも欲しいと思う人がどれだけいるか)
を重視すること。


また「自分の得意分野や好きなことを少し混ぜるだけで独自性が生まれる」といった観点も盛り込む予定です。

AI研究で知られる新井紀子さんも、2018年のラジオ出演で「AI時代に必要なのは人間力(番組内では“ゴリラ力”と表現)。人間力がないと、AIの提案に流されるだけになる」と話されていました(要旨)。

どれほど多くのアイデアを生成できても、最終的に選択するのは人間です。その判断をすべてAIに委ねてしまえば、責任も楽しさも失われてしまう。これは“ロボット社会からの警告”にも思えます。

さて、冒頭でも触れましたが、現在「令和8年度 印刷会社の新入社員研修会カリキュラム」は受講者を募集しています。
マルワは「印刷会社におけるはじめての5S活動・改善活動の基本」や「MUDの基礎(MUDとは何か/必要性/印刷業界での活用)」など複数の講義も担当予定です。

「企画提案とプレゼンテーション」は、クラフトワーク名古屋公演が開催される4月27日に実施されます。
詳細はこちらからご確認ください。
https://www.ai-in-ko.or.jp/news/2025/12/r8.html

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