子どものころから、本を読むのが苦手です。
図書館などは縁遠く、本屋も漫画を買いに行くところという感じでした。
そんな自分が、夢中になって読んだのが星新一さんのショートショートの作品。
定まった定義はないのですが、ショートショートというのは400文字原稿用紙40枚から20枚ぐらい、少ないものだと1ぺージぐらいの短い物語です。
そのショートショートを、膨大な作品量かつ、質の高さを兼ね備えていたところから「ショートショートの神様」と言われ、小松左京・筒井康隆と合わせて「SF御三家」と呼ばれたのが星新一さんです。
少し未来の寓話的な話な話が子供心に楽しかったのと、登場人物の名前が「エヌ氏」のように表現するなど具体的な地名・人名といった固有名詞が出ず、例えば「100万円」とは書かずに「大金」・「豪勢な食事を2回すれば消えてしまう額」などと表現れたことが、1970年代に書かれた本を数年後に読んでも、あまり古さを感じないのが、良かったのだと思います。
その星新一さんの名が付いたショートショートの作品賞の日経「星新一賞」。
星新一さんが、ロボットなど少し未来感がある話を書かれたこともあり、普通の文学賞と違い、人工知能など人間以外からの応募も可能となっています。
そして今年の「星新一賞」の最終選考に「ほぼ全てをAIに書かせた小説」が残ったのが話題となっています。
去年までは、作品の9割を作家が書いて、1割ぐらいをAIでアシストする作品は数作品あったのですが、「ほぼ全て」が「文学作品の最終選考に残る」ことに「ここまで来たか!」と驚くやら、怖くなるやらです。
社内でも徐々にAIが活用されており、膨大な時間が掛かる作業を少ない時間で出来るようになっています。今後、AIを活用され、さらに効率よくなっていくことが見込まれています。
そんな中で、肝に銘じている言葉があります。
東大合格を目指すAI「東ロボくん」の開発に携わった数学者の新井紀子さんが、2018年に出演されたラジオの中で「AI時代に必要なのは人間力(ラジオ内ではゴリラ力)が必要。そうしないとAIが勧めるままを選択してしまう(筆者要約)」と話されていたのが印象に残っています。
「AIが作る=良いもの」と勘違いしないようにしなければいけないと受け取っています。
未だ大企業が、どんなにお金をつぎ込んでマーケティングしても、大失敗に終わる商品やキャンペーンを目にします。
何が良いか悪いかの判断ができるように、知識と目を養っておく必要は、まだまだ必要かと考えています。
さて、マルワは愛知県印刷工業組合の「印刷会社の新入社員研修会」の講師を行っています。
その中でも、基準となる知識や、判断に必要な知識を、お伝えしています。
エヌ氏が「マルワ社員ブログ AI」とキーボードで打ち込むと、上記の文章が瞬時に表示された。