手法と、アイデアと

「センスは知識から はじまる」

グッドデザインカンパニー代表・水野学さんが書かれた本のタイトルです。

2014年に発刊された本ですが、今尚、本屋の「アイデア・企画」コーナーには増刷され置かれています。

この本の中に書かれている「ひらめきを待たずに知識を蓄える」を独自解釈して、何かアイデアを考えるとき、まずは商品や物語について調べるようにしています。

今回は、今年応募された愛知県印刷組合などが主催する「ポスターグランプリ」を例題に実践してみます。

「ポスターグランプリ」は毎年「NEXT」「知」「with」などのテーマを設け、そのテーマにあったポスターのデザインをするデザインコンペです。

今年のテーマは「おばけ」

まず「おばけ」について、辞書やwikipediaなどで調べます。

「おばけ」とは

・本来あるべき姿や生きるべき姿から大きく逸脱し、変化した姿のこと。

・何物かが、霊能によって姿を変えたもの。

・死者が、この世に現れたときの想像上の姿。

・形や大きさが異様なもの「おばけ煙突」「おばけカボチャ」など

・霊

・妖怪 「から傘おばけ」「化け猫」など

・モンスター

・特定の怪物でないお化けを描く場合、吹き出し状の白い体に愛くるしい顔が描かれる。

 日本の幽霊の絵と同じように足はないことが多い。

・ゴーストバスターズ

・見えない。

・ハロウィン

・白いシーツをかぶって、おばけの真似をする

・「化け」のつく言葉 

  化学

  文字化け

  大化け → オーバー系 

・「化けた」本来の予測に対し、いい方向へ変化すること。

こんな感じで、自分で考えるというより、お題の知識を調べて準備します。

次は、この知識から、どんな方向性やアイデアが良いか決めていきます。

・「オバケのQ太郎」世代からかもしれないが、妖怪や幽霊にくらべて「おばけ」には「ユーモラスなモノ」と個人的には思っている。

故に「おばけ」がテーマなら、おどろおどろしいモノよりポップな色合い、絵柄にしたい。

・海外のおばけと、幽霊の共通点に、足が無いというのが面白い

・「見える人には見える。見えない人には見えない」を表現できないか

少し見えてきました。

簡易的にすると

・ポップな作風

・足がない=現実離れした存在=怖さ

・人によって見え方が変わる表現

となります。

この3項目を、手法と、核となるアイデアに分けてみます。 

・ポップな作風 (手法)

・足がない=現実離れした存在=怖さ (アイデア)

・人によって見え方が変わる表現(手法とアイデア)

つまり

・「足がない=現実離れ=怖さ」をポップな作風で表現する

・「人によって見え方が変わる表現」をポップな作風で表現する

の2項目になります。

こう考えると、「おばけ」をテーマに漠然と考えるより、具体的に考えられます。

ここから、どう考えるかを書いたのですが、すごく長くなってしまったので、それはまたの機会にして、最終的に導き出した案を書きます。

・自由の女神や、西郷隆盛像などに、足元のみで何かわかるものに白いシーツをかぶせ、おばけ化させる

(「足がない=現実離れした存在=怖さ」は、逆手にとって「足がある=おばけのフリをしている」というユーモラスさを表現)

・文字をドット化して、近くでは読めなく、遠くに離れると読める(↓こんな感じです)

どうでしょうか。

アイデアは「ひらめき」ではなく導くものと考えると、「わたしにも出来る!」と思っていただければ幸いです。

さて、わたしは出展しませんでしたが、こんなアイデアがたくさん詰まったポスターを展示した「第14回 ポスターグランプリ入賞入選作品展」が、明日10月31日(火)より11月5日(日)まで、愛知県美術館にて開催されます。

お近くにお越しの際は是非。

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