弱くても勝てます。強ければ?

「弱くても勝てます」
これは、超有名進学校である開成高校野球部の型破りな戦略と戦術が起こした、夢のような活躍を脚色したドラマのタイトルです。(原作ノンフィクションもあり)

開成高校と言えば岸田首相の出身校でもあり、東大入学者数が常にトップの名門校。当然野球部員のほとんどは勉強が第一ですし、強豪校のような施設もなく、質量ともに決して野球で勝ち進むことには恵まれている環境とはいえません。
そんなチームだけど意外と強いらしい。東京都大会ベスト16に進出したこともある!ちょっとした野球好きなら東京の野球強豪校を16個くらい言えることでしょう。

その秘訣は「勝つために必要なことを徹底的にやること」
てっきり頭脳集団らしくデータを緻密に分析して、相手の弱点をついて勝っていくことを想像してたんですけど、開成高校野球部は違います。高校レベルだったら番狂わせも多い→となるとそれを起こせる可能性は大量得点で先行逃げ切りで勝ってしまうことという結論を導く→わずかな練習時間をバッティングに全振りする。フォームなんて気にせず打てれば良しと割り切る。すると攻撃にはまぐれ当たりもあって偶然性も多いから、どさくさに紛れてでも勝てる集団になっていきます。そんな様が彼らの野球愛も相まって痛快で面白いです。
その他にもバントやサインプレーなんかは素人レベルではボロが出るからやらないなんてのもあります。

さて、この考えを仕事や身の回りに置き換えてみるとどうでしょうか。
自分がそこまで弱いと自覚してないからかもしれませんが、ここまで徹底していることって少ないです。何かを得るために必要なことを徹底的にやることは、逆に言うと不要なことは徹底的に切り捨てていること。最近は「選択と集中」というキーワードをよく聞きます。自動車産業で言うと中国などの新興メーカーはガソリン車では勝てないことを知っているから、徹底的にEVにこだわることで存在感が増している。

改めて自分はというと、アラフィフにもなってくるとそれなりに経験があって、中途半端に邪魔をする。プライドも大事だけど弱いところは弱いことを自覚することが大事かと。
では、強ければ勝てるのか?「弱くても勝てます」の反対語は「強くても(必ずしも)勝てません」でしょうか。執筆現在ではラグビーW杯の決勝やNPBの日本シリーズを控えています。勝った方が強い、とよく言われますが、一方で、かの野村克也=ノムさんは「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という名言を残しています。どんなに強くても、負けるときには必ず論理的な理由があると言うこと。仕事でも事故を起こしたときは同じです。
我らがドラゴンズは強いのか弱いのか、、、来年こそは頑張ってほしいものですm(_ _)m

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