新型コロナ感染拡大の影響もあって、ここ数年の間で「ウェルテル」と「パパゲーノ」という人名を聞く(目にする)機会が増えたように思います。
どうも、マルワのシャドーサイドあれこれ担当です。
本日は「人は何かに影響されやすい生きものですが、情報過多な世の中で、何をどう捉え、どう処理するか、それが大事ですね」といった感じの情報リテラシーについての小話です。
さて、「ウェルテル」といえば、ゲーテの「若きウェルテルの悩み」の主人公の名前であり、「パパゲーノ」はモーツァルトの「魔笛」に登場する人物の名前です。
なぜ最近その名前を目にする機会が多くなったかというと……それについてはここにはあえて書きません(ご存知の方も多いと思います)。
ウェルテルの影響でマスメディアの報道の仕方も変わりましたし、パパゲーノを期待して「それ」をテーマにする番組や記事も見られます。
どちらについても、さもありなん、というか、ひとことで言ってしまうと、「人は情報の影響を受けて生きるものだし、逆に人に影響を与えることを目的として情報は発信されるものなので、どんな情報をキャッチし、どんな情報はスルーするのか、適切な取捨選択能力が必要だ」ということだと思います(ぜんぜんひとことで言えてませんが)。
何度かここ(社員ブログ)でも書いていますが、何事にも「オモテとウラ(多面性)」があります。同じひとつの情報であっても、捉え方(解釈の仕方)によって、または、発信者や受け手の「立場」によって、全然違う意味合いを持つことがあり、そのいずれかひとつの意味だけが必ずしも正しい、ということもありません。
「Aという現象が問題になっている」という情報が発信された時に、Aという現象の恩恵を受けている人なら「多少のデメリットはあるかもしれないが、Aにはこんなメリットがある」とポジティブな追加の情報を発信するでしょう。
逆にAという現象のせいで何らかの損害を被っている人なら、「Aなんて、他にもこんな『よくないこと』がある」とネガティブな追加情報を発信するでしょう。
この時に一番大きな「声」が、その後の情報の「正解」を決めてしまうことがあります。
意図的に「正解」を作り出して、「正解」に誘導しようとする情報操作が行われてしまう可能性もあります(特にSNSの拡散性は利用しやすいです)。
そして、「正解」とされる解釈を盲目的に信用してしまう人も一定数出てきます。
また、特定の情報に大量に触れることで、いつの間にか情報に飲み込まれてまともな判断ができなくなってしまうこともあります。
そうならないためには、情報を適切に収集し、分析し、他人の言葉や解釈を参考にはしても安易に鵜呑みしないように、また、どのように情報を解釈することが適切なのか自分自身で判断できるよう、鍛えていくしかないと思います。
……なんて流れからすると、ここから「情報リテラシー向上」についてのノウハウなどが書かれていそうですが、申し訳ありません、そのような内容は含まれておりません(私にもよくわからないので)。
その代わりと言ってはなんですが、私が情報を吸収し、処理する際に個人的に気を付けていることをいくつか書いてみます(あくまでも参考程度にお読みください)。
- 情報の発信元(発信者や元情報の出所)を可能な範囲で確認する
- 別の人が発信している同じような記事や投稿がないか検索し、ある場合は情報の差異を確認する
- 客観的な情報なのか主観的な情報なのか(投稿者の思い込みだけの情報ではないか)よく読み返してみる
- 敢えて自分にとって不都合な情報も確認してみる(自分の解釈とは異なる人の投稿なども読んでみる)
- 判断に迷ったら、いったんその情報からは離れる
- そもそもネット上の情報であっても、テレビや新聞の情報であっても最初から少し疑う
1~4がよくわからない場合は、その情報はあくまでも「参考程度」と考えるようにします(あまり頼りにしません)。
もちろん、どんなに注意していても、フェイクや紛らわしい情報に騙されてしまうこともありますし、逆に慎重になりすぎて、チャンスを逃してしまうこともありますが、少なくとも「安易に信用・拡散しない」というのはネットを使って情報を収集・発信する上ではとても大切なことだと思います。
特に、緊急性が高い時や悲しい or 不安な時ほど、落ち着いて情報を吸収・処理していくことが重要ですね!
仕事をしていく上でも、単にネットやIT機器を使いこなす、という意味ではなく、情報を使いこなす、という意味において情報リテラシーの重要度は年々増しています。適切に情報を処理し、吸収し、情報を有効に活用していくことはセキュリティ面はもちろん、企業活動全般にとって、とても大切なことです。
仕事上役に立ちそうな(便利そうな)、様々な情報がネット上には溢れていますが、少し “引いて” 情報を収集するほうがいいのではないかと思いますし、時と場合によっては情報を「遮断」するという選択も大事なことです。
とりとめのないブログでしたが、嘘や紛らわしい情報に騙されないよう、また、情報に飲み込まれて自分や大切な人を悲しませないよう、情報リテラシーも向上していきましょう。
そんなこんなな私の脳内DJの本日のパワープッシュは、近年 WEB上のコミュニティや各種配信サービスの影響で「世界で一番評価されている日本人アーティスト」 と評価されているバンド、フィッシュマンズの代表曲、 “いかれたbaby” です!
悲しい時に浮かぶのは いつでも君の顔だったよ
悲しい時に笑うのは いつでも君のことだったよ
作詞:佐藤伸治
そして、そんな曲を思い出して、救われている人も多いのではないかと思います。
今年のFUJI ROCK、東京スカパラダイスオーケストラ+ハナレグミでこの曲が演奏されたこと、演奏前のMCでドラムの茂木欣一(スカパラのドラムであり、フィッシュマンズのドラムでもある)から「佐藤伸治」の名前が出たことに涙腺が崩壊した人も多かったのではないでしょうか(私は配信参戦でしたがくるものがありました)。
約30年前の曲ですが、再評価ブームのおかげ?で1年くらい前からまさかのポニーキャニオン公式YouTubeチャンネルにこの曲のMVがアップされていますし、各種配信サービスでも聴くことができます。こういうカタチで「情報」が活用されるのはインターネットの良いところですね。敢えてリンクは貼りませんが、よろしければ聴いてみてください。
自分自身が迷っている時、焦っている時、不安な時に、どのような情報に触れて、どのような情報を吸収し、どのように情報を処理するのか……適切な判断ができる自信なんて自分にはありませんが、できるだけ、できるだけ。