こんにちは。オンデマンド機担当のOです。
ご存知の方も多いかと思いますが、弊社ではメディアユニバーサル・デザイン(略称=MUD)というものを大々的に推しています。
弊社に入社すると講習とテストを経て資格として「誰にでも見易いデザイン」というコンセプトのデザイン基礎知識を学ぶのですが、これが具体的にどういう見え方の人たちをターゲットにしているかというと
①色弱者
②高齢者
③子ども
④外国人
がメインになってきます。
例えば色弱者であれば赤と緑が同じように見えてしまうので、同じデザインの中では区別がつくように色種類を変えてみたり、高齢者の場合では視力が弱っている場合があるので小さな文字を避けたりします。
つまりは「人によって見え方が違う」という事を知るわけですが、上記のターゲット以外にも様々な見え方(感じ方)が存在するのでちょっとだけご紹介します。
皆さんは「共感覚」(きょうかんかく)という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
これは少し特殊なものではあるのですが、特定の視覚、聴覚などから別の感覚も同時に呼び起こされる人がいる……というものです。
「共感覚」の具体例を書きますと
・黒い文字であっても別の色に見える。
・特定の音や音域に色を感じる。
・特定の味から特定の形を感じる。
…といったものです。
この感覚を持たない人からは「どういうこと?」と思われる内容だと思いますが、ある感覚と別の感覚が組み合わさって同時に発現するような感じです。
例えば絶対音感を持つ人には多くの場合「共感覚」も持っていて、音を色で区別しているようです。
また、どうやら感じるものの種類や強さには個人差があるようで、全員が共通して同じ色を感じているわけではないようです。
物事を記憶するのには便利な能力ですが、見間違えたりするのが少々怖いですね。
ネットで調べるとこの「共感覚」持ちは「23人に1人」というそこそこ珍しいものではない存在であると知りましたが、大学時代に周りにそういう経験をしたことがないか聞いてみたところ、何人かが「ある」と言っていたので実際この感覚を持っている人はかなりの数が居そうです。
今日取り上げた「共感覚」以外にも、例えば雲や星座、月の模様がウサギに見えるといった現象「パレイドリア」が全く分からない人もいるとか、味覚の「旨味」は日本人と外国人と比べると日本人の方が感じ取りやすいとか…人と人との差異というのは調べれば調べるほど出てくるわけで、そういうものを知っていくと物事を100%正確に伝えるのって本当に難しいな…と思うわけです。
見え方・感じ方は人それぞれ千差万別なのは知っていても、そこにどういう工夫をすれば「誰にでも見易いデザイン」が実現するのか考える事はたくさんあります。
ただ、物事は知らないと分からないので、今回記事にさせていただきました。
知ったところで解決策の無い内容かもしれませんが、知識として何かの参考になれば幸いです。
(Wikipediaより「共感覚」)
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