私事ですが、気が付けば入社13年目に突入してしまいました。
生まれたての赤ちゃんが、中学生になるまでと同じくらいの時間をこの会社で過ごしてる……と考えるとちょっとビックリを通り越してゾッとしてしまいます(笑)
どうも、マルワのシャドーサイドあれこれ担当です。
本日は、「会社や仕事に求めるものは人それぞれですが、欲張りすぎると大事なものがわからなくなるかもですよ!」という、全国の新入社員、というか働く人すべてに向けたエール的?な小話です。
みなさんは、どうして今の仕事をしようと思いましたか?
例えば、弊社のような印刷会社の場合なら、本が好き、広告などのデザインがしたい、情報発信のお手伝いがしたい……etcなんて理由が志望動機の模範解答になりそうです。
また、どうして今の会社で働こうと思いましたか?
これについては、通勤しやすい、給料がいい、休みが多い……etcなんていう待遇面の理由か、企業活動をHPなどで知って共感した、社会貢献しているから等の理由が多そうです。
いろんな理由があって、人それぞれだと思いますが、本音では「たまたま(ちょうど募集していたから)」とか「何となく(なんか自分に合ってそうだな)」という人も案外多いのではないかと思います(入社面接で志望動機を聞かれて「たまたまです」なんて答えたら不採用になりそうですが…)。
私の場合どうだったかというと……敢えて明言は避けますが(笑)、少なくとも、子どもの頃から印刷会社で働きたい!と思っていたわけでも、マルワに憧れていたというわけでもありませんでした。
でも冒頭のように、気が付けば随分長いことこの会社で働いています。
それが意味することはなんでしょう?
「たまたま」クラスで隣の席だった人や、「 たまたま 」同じ部署になった人と、「何となく」気が合って、結果的にかけがえのない大親友や結婚相手になった、なんてことは決して珍しいことではないと思います。
大事なのはタイミングと相性と絶対ポイント。
こういう趣味があって、年収がどれくらいで、どんな仕事をしていて……なんて条件をあれこれ決めて、そんな人と友だちになるんだ、結婚するんだ!なんていう人もいますが、探し求めていても出会えないこともあれば、たまたま(偶然)出会えることもあります。運というか、タイミングが合うか合わないかって大事なファクターですよね。
相性は付き合ってみないとわからないこともありますが、直感で「何となく」合いそうだなって感じるこがありますよね。そして、その直感って、だいたい当たっていませんか?
そんなこんなで、タイミングよく出会って、何となく気が合った人と、結局は仲良くなるものではないでしょうか。
ただし、偶然出会って、何となく気が合った人だったとしても、自分がどうしてもこれだけは我慢できない!譲れない!という「絶対ポイント」について不満を感じているのなら、良い関係を続けていくのは困難であり、いつかどこかで関係は終わるはずです。
かといって、ちょっとした相手への不満(どうしても譲れない!というほどのことではない不満)を理由に関係を終わらせていたら、気付いたら傍には誰もいなくなっていた…なんてことにもなりかねません。
これって、仕事も同じだと思いませんか?
やりがいがあって、誰かの役に立てて、社会的意義があって、自分の成長にもなって、給料良くて、休みも多くて、残業なくて、ノルマがなくて、転勤もなくて、嫌な上司や先輩がいなくて……なんて、そんな条件の合う会社が社員を募集しているかどうかはタイミングにも大きく左右されます。タイミングよく募集していたところで相性が悪ければ不採用でしょうし、相性が良くて就職できたとしても、自分が絶対に譲れないポイントで我慢できなければ、辞めて別の仕事を探すことになります。
仕事の場合の「絶対ポイント」は金銭面の条件だったり、通勤時間や休日の条件だったり、仕事の内容だったり、福利厚生の充実度だったり…人それぞれだと思います。
あれもこれも大事!だとは思いますが、あれもこれもと多くを望み過ぎると、本当に大事なもの(絶対ポイント)がわからなくなってしまうかもしれません。よくわからなくなった結果、辞めなくてもいいような(それほど大事ではない)理由で退職してしまい、もっと自分に合わない(条件の悪い)仕事に就いてしまう、または働くところが見つからなくなってしまう…なんてことにもなりかねません。
そんなこんなで、今働いている会社や仕事について、「なんとなく」自分に合っているな&絶対ポイントについても「(大満足というわけではなくても)まぁ不満はないかな」と思えるなら、それは「やりたい仕事」であり「良い会社」でもある、と認定してよいのではないでしょうか、というのが本日の結論その1です。
「やりたい仕事」であり「良い会社」でもあるのならば、「絶対ポイント」以外についての不平不満はある程度受け流す(大目に見る)ということも大事ですよ、というのが本日の結論その2です。誰だって多少の不平不満の一つや二つや三つや四つ……を毎日のようにこぼしながら、「やりたい仕事」を「良い会社」でしているものです。その不平不満が自分にとって絶対に譲れないポイントについてのものなのか、が重要なのであって、細かな不平不満の「数」自体にはそれほど意味はないと思います。
言い換えると、「絶対ポイント」についてどうしても我慢できない、というのであれば、関係性を終わりにする勇気も大事ですよ、というのが本日の結論その3です。絶対ポイントそのもの(自分の中での譲れない条件)は自身や会社の状況により変化するものです。無理して「良い関係」を続けていくのはシンドイですし、自分の中の「何か」が壊れてしまうこともあります。また、無理をしていると「逃げ道」を見失ってしまうこともあります。そうなる前に勇気をもって関係を解消する、ということも一つの選択肢としてちゃんと残しておきましょう。
大変な状況下での就職活動を経てこの春から働きはじめたみなさま、または、新しい環境で働き始めたみなさま、並びに、今までと同じ環境で働き続けるみまさま、そんな感じで、「絶対ポイント」まで譲歩する必要はありませんが、多少のことは「まぁ、仕方ないか」と流しながら、仕事に励んでみてはどうでしょうか?
そんなことを考えている(祈っている?)私の脳内では、私の生涯ベストアーティスト、Venus Peterの名曲”Hands”のファズるギターと重たいビートに被さった流麗なメロディと沖野俊太郎氏の甘くて芯のある歌声が激しく鳴り響いております。
“ムリしてハイにならなくてもいい” という感覚は仕事にも、人生にも、とても大事なことだと思います。
ずっと張りつめているのは不可能ですし、一人でできることも限られているので、できるだけ自然体で(少し緩めに)、でもちゃんと誰かと手を繋いで…という感じで生きていく(働く)というのがいいのではないでしょうか?
思えば、Venus Peterと出会ったのはホントに偶然でしたが、直感的にコレだ!と思ったし、自分の中の音楽的絶対ポイント(いわゆるツボ)も抑えまくっていたしで、20年以上ずっと変わらず好きでいます。
出会いとか繋がりってそういうことではないのかな?なんてことを、4月の空を見上げているとついつい思ってしまうのでした。
最後に…
働くことは生きていくための手段であって目的ではありません。
働くことは人生の一部であって人生のすべてではありません。
働くことで誰かの役に立つ(幸せにする)ことはとても素晴らしいことですが、そのためにあなたが不幸になってしまったら、別の誰かを悲しませることになります。
こんな当たり前のことが、忙しさの中では思い出せなくなってしまうことがあります。
こんな当たり前のことが、「会社のため」「お客様のため」「社会のため」といったプロパガンダの下では見えなくなってしまうことがあります。
時には無理することも必要ですが、「時には」であって、「ずっと」ではありません。
パソコンやスマホ同様、人間も熱暴走を起こしてしまいますし、アタマやココロの空き容量が不足してしまうと大切な情報を取り込むことができなくなります。
自分内RAM(作業領域)のキャパを超えないように、しっかり休んで、またしっかり働けばいいのです。
そんな感じでどうでしょうか?