「げんじょうふっき」

マルワでは年に一度、活動の総まとめの報告書を作成します。
9月が期のスタートなので、今年もなんとか8月中に完成した「SDGsレポート2020」。

始めは「環境報告書」として。
次に「CSR報告書」として。
そして昨年から「SDGsレポート」となりました。

とは言え、そこで報告している活動や取り組みは変わっていません。
ラベリングの仕方や見せ方は変えました。

具体的に言うと、
今までは「委員会活動の報告」を主軸に、会社の取り組みを紹介していました。
そこから、取り組みを「アプローチごとに分類」して紹介するようにした形です。

その「仕分け・分類」と「再編成」を広報委員会が担当しました。
作成の旗振りも広報委員会です。

普段、印刷会社としての立場のわたしたちは、基本的にお客さまの原稿をもとに作業します。
原稿に確認すべき疑問点を見付けて確認することはあっても、制作現場で一から文章を書くことは殆どありません。他の委員会や担当者から原稿を集めて、日頃ご発注くださるお客さま方の大変さを追体験し、記事の不足分を慌てて書いて、と慌ただしい作業です。

そんなこんなで集めた原稿をデザイナーさんにレイアウトしてもらい、誤字・脱字、文章量と内容をチェックして、編集担当の強権を発動して再構成などもします。各項目、書いた人間が違えば文体もテンションも違い、毎年ずっと気になっていたので念願が少し叶いました(残念ながら達成度はまだまだです。来年のリベンジを誓う)。

普段の仕事、お客さまの原稿ではできない大暴れのリスクは重いですが、個人的には楽しい作業でした。
(気になった一部を修正したことで文章全体の構成が狂ったり、修正し忘れたひと文字によって意味が取りにくくなったり。
ご協力いただいた関係者各位、本当に有難うございました!

そんな校正・校閲作業中にぶつかったのが、タイトルの「げんじょうふっき」です。

マルワはISO9001(品質マネジメントシステム)を取得しているので、その取り組みを紹介したページ「ミス・クレーム対応策/改善プロセス」という記事内で遭遇しました。読んでいくと、その項目中に「現状復帰」「原状復帰」の2パターンの表記があったのです。

文章、特に報告書では語句は語句を統一するべきものです(意図的な表現としては別ですが)。同音異義語なんてものは、このPCあるいはスマホ社会における原稿ではよくあり過ぎること。「どちらに合わせますか」なんて、お客さまに頻繁にお伺いする確認事項です。


適切な字はどちらか。漢字の書き取り問題ではないので、しっかり信頼のおける資料に当たって統一・修正作業をします。

いざ

(記者ハンドブック 第12版 新聞用字用語集 共同通信社)

おや?

(広辞苑 第四版 岩波書店)

もしかして 適切な語は、「げんじょうふっき」ではなく、「げんじょうかいふく」なのでは??

原状回復【げん じょうかいふく】
ある事情の結果(現在)生じている事態を、その事情以前の状態に戻すこと。

三省堂 大辞林 第三版 より

元は不動産・建設関係の用語、と。
何気なく、疑問もなく受け入れて使っていただけに、己が不勉強を目の当たりにしてショックでした。いや、こうして新しい言葉が増えていくのかも……。言葉は多数が認知すればそれが正になるものですが、なにはともあれ、反省です。
皆さんもお気を付けくださいね。

多少ですが、個人的に一歩前進した53期末でした……。
(こう言う発見があるからこの仕事すきです)

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