進化のいし

愛知県は5月14日に国による緊急事態宣言が解除され、前々から言われている「アフターコロナ」を一層意識するようになりました。もっとも県独自の緊急事態宣言及び措置は当初の通り5月末まで継続する、ということで引き続き慎重に行動しなければならない状況です。

「アフターコロナ」、つまりコロナ禍の後、生活様式や働き方といった社会の仕組みその他多く物がこれまでと同じではいられない、ということで隔日出勤の際の課題として会社から出されていたこともあって、混沌としている中でも調べたり、考えたりしていますが難しい問題ですよね。
出来る限り頑張って、対応して、乗り越えていくしかないのですけど。

そんな渦中で体験中の私たちからすれば、たまったものではない現在ですが、強制的な変化/変動の真っ最中でもあるわけで、後世……それこそ100・200年後に主観のない“歴史”の一部になった頃、どんな風に記述されるのだろう、と考えたりします。

 

ちなみに個人的に「今まさに変化」したもので、今後の動向が気になっているのが「“三密”ということば」と「アマビエ」です。

元は仏教用語であった「三密」。
Web辞書では現状「時事用語」として密閉・密集・密接を表していると記述されていますが、きっとこの状況が続けば、新たな意味として今後の改訂で載る可能性も高いでしょう。
現状でもアクセスし易さの関係か、本義よりも上部にある場合もあります……と書こうとして確認して回っていたら、しっかり所以も含めて記載済みのサイトもありました。
徐々に拡がり・変わる、通常の言葉の変化とは違った新しい意味の付け足しという契機が明確な変化。
感慨深いものがありますよね。

「アマビエ」に関しては、元ネタである江戸時代末期の瓦版(京都大学附属図書館)では「疫病時にワタシの似顔絵描くと良いぞ(意訳)」と言った記述のみで、描いたからと言ってご利益を齎してくれるかは分からない謎の生物(妖怪)。
ですがこの度令和になって、疫病を退けるシンボルとして世間に流行して、とうとう海を渡って外つ国にまで伝わったとあらば、きっともう「疫病を除けるカミ」に成っているでしょう。
そして記録が残る限り、今後もそう扱われていくんだろうと思うと、民俗学的に過程も含めて大変興味深いパワーアップです。
ローカル謎生き物からカミへの進化……とんだサクセスストーリー、世紀の大躍進。
きっと数年もしないうちに、経緯も含めた論文が絶対に出るので、今から楽しみです。

先行きが読めない状況ですが、楽しみな変化もたくさんあります。
気温も急激に“夏”になったことですし、熱中症にも気を付けて日々頑張りたいと考える今日この頃です。

 

 

shinka_umi_modoru_pakicetus

アイキャッチは「いらすとや 様より『海に戻る古代生物のイラスト』」

 

 

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