続・僕たちはどう休むか(または、何のために休むのか)

2019年3月のブログ当番の時に、「僕たちはどう休むか(有給休暇義務化について)」という小話を書きました。

あれから1年。

みなさまの会社では有給休暇を取得する社員、および日数は増えたでしょうか?

幸い、当社では昨年よりも有給休暇を取得する社員も日数も全体的に増加し、最低ラインの「対象全社員、年間5日取得」はクリアしております。

ただ、なんとなくですが、「休むことが目的」になっている人や、「会社のために休む」という人もいるような気がします(←当社のことではなく、世間一般的に思うところです)。

どうも、マルワのシャドーサイドあれこれ担当です。

本日は、こんな情勢の中だからこそ、何のために休むのか、改めて考えてみてはどうでしょうか?という小話です。


「最近の若い人はすぐに会社を辞めてしまう」と言われるのを耳にする(読む)ことがあります。

入社3年以内離職率等の数字的根拠も確かにあるようですが、“若者が変わった(昔みたいに我慢できない)のではなく、社会が変わった(昔みたいに我慢しなくてもいい社会になった)”ということではないかと思います。“これがダメなら、次はそれ!”という感じで「移行可能な社会になった」ということではないかと。

そもそも、我慢することが必要以上に美化される社会が“まともな”社会とは到底思えません。我慢するのではなく、改善の方法を探ることに注力するべきですよね。自身の知識・スキル向上や人脈を広げるために習い事をする、趣味に没頭する、あるいは単に休息をとる等も立派な「改善」手段です。

この場合の「改善」はイコールで「よりよく生きていくこと」ですから、改善のために「ちゃんと休む&有給休暇も使う」、というのは至極当然のことですよね。

「有給休暇で休んだ分、別の誰かに皺寄せがいくのが申し訳ないから休めない」という人や、逆に、「自分に皺寄せが来るから有給休暇で休まれると迷惑だ」と思う人も残念ながら一定数いるのも事実でしょう。

しかし、休むと誰かに迷惑をかけるという発想をやめ、休む人の周りの人は「他人のシアワセのお手伝いをしている」というふうに考え方を変えて快く協力し合えば、とてもよい職場になっていくのではないでしょうか。

また、「ちょっとくらい体調悪くても仕事優先」という価値観が時には重大な問題(事故)のトリガーにもなりかねないことは新型コロナウイルス感染拡大でもよくわかったことです。無理せずに休むべきですし、無理させない雰囲気を作ることが重要です。

よく、「新型コロナに感染していないなら休むな(休めない)」といった投稿をSNSで見かけますが、新型コロナウイルスに感染したかどうか以前に、体調が悪ければ無理せずに休むべきですし、無理して出勤させるべきではないですよね。

もちろん、こんな考え方の浸透した職場(人間関係)を作るには、「私は休めないのにあの人は休めてずるい」とならないよう、全員平等に有給休暇が取得できるようにしないといけないですけど。


有給休暇は「どんな理由でも、または理由なんかなくても使っていい権利」※なので、「改善」のため以外の理由で休もうが、それは本人の自由です。上記のような「自己改善」のために休日(&有給休暇)を使うひともいれば、「休日を会社(仕事)のために使っている」という人も多いと思います。

※有給休暇取得義務化により、「年5日分については企業が時季を指定して取得させることができる」とはされたものの、本人の了承を得る必要があります。

個人的には??と思いますが、それでいい(それがいい)という人はもちろんそのように休みを使えばいいと思います。

「有給休暇を取らないといけないから休む」とか、「休日に会社のイベント(飲み会や旅行等の活動)をやろう!」とか、それが楽しい人はそれでいいと思いますし、「これ以上夜寝るのが遅くなると、明日の仕事に支障がでるから……」といってやりたいことをセーブするのも自由です。

ただし、そういうことを好んでやっていない人がそんなことをし続けていたら、結局休みの意味がなくなってしまいます。

毎週土曜に参加したくない飲み会に嫌々参加して休みを削る……とか、旅行に行きたいけど連休がとれないから我慢する……とかを続けていたら心身共に崩壊してしまいます。

そうならないためには、仕事と生活(自分の人生)のバランスを取ることを意識する必要がありますが、「バランスを取る」ことを必要以上に制度や仕組み、組織の体質(企業文化)等、他者に依存するのもよくありませんよね。

自ら有意義に時間を使うことを意識することが何よりも大切になります

そして、バランスが取れてくると、仕事も生活もどちらも良くなっていくのではないか、と思います

これまた、以前のブログで書きましたが、何事も“バランス”が大事です。

そんなわけで、(現実はともかくとして)せっかくの休日は仕事を忘れて思う存分自分のために時間を使いましょう!という毎度おなじみジョン・レノン的(夢想家的)思考回路で書いたブログでした。


そんなことを考えている私の脳内Spotifyは、Ceroの“ロープウェイ”のゆるく、ちょいダークなグルーヴと気怠く耽美的なメロディが、こんな風に流れています。

先の見通しが立たない状況が続いていますが、新年度がはじまり“人生が次のコーナーに差し掛かっ”た人たちにとって、または、今回の感染拡大によって「働き方」や「働くことの意義」について考え直して(見つめ直して)いる人たちにとって、こんなブログでも何らかのお役に立てれば良いのですが。

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