人と会話をすることと、人に向けて手紙を書くことは勝手が違うものです。
確りと意思の疎通が取れた会話だとて、それを文字に起こしただけでは伝わる文章になっているとは限りません。
話者との関係性や場の雰囲気、ボディーランゲージ、様々な要素によるものですから。
普段話していること、伝えたいことを文章にしようとした時、認識以上に口語と文語は違うように思います。
例えば、何気なく使っていて、そうとは認識できていない「方言」だとか。
マルワは愛知県が名古屋市の会社ですので、名古屋弁、三河弁、その他の東海エリアのニュアンスが所々に潜んでいて、実は方言だった言葉が結構あります。
そんな実は……は、文字になって初めて気付くことも多いのです。
さて、前置きが長くなりましたが。
日々、印刷物にするために、文字として表現されたものを見ていると、こうした口語特有の表現の他に、不意に出会う(あるいは気付く)ことがあります。
コレってもしかして、他の人は違う呼び方してない?
普段使い慣れている呼び方が、実は一般的な「モノの名前」ではなく、商標となっている「商品名」だった、ということ。
「モノ」の名前とは異なる「商品/製品」の名前がそのシェアの高い地域で通称として意識せず使われていることがままあり、取扱説明書などで実は商標であるがゆえに使えない!ということが起こるのです(使いたい場合は許可が要りますからね)。
例えば「絆創膏」。
ついつい、「バンドエイド※」と呼びがちな東海地方民なのですが、その他にも商品名由来の呼び名は沢山あるようで、土地柄が出て面白いものです。
ちなみに、絆創膏のメーカーさんでもこれをネタに、企業ホームページのコンテンツの一つとして「呼び方MAP」として公開されているところもあります。
リバテープ製薬株式会社
http://www.libatape.jp/about/namemap.html
探してみると、本来は固有のはずの商品名やサービス名が浸透して、類するもの全てを表す言葉になっている現象は、沢山あって、中々面白いです。
従来の販売エリアに由来する分布から、ネットを始めとして全国に一度に情報が広がるスタイルによる、「業界初」の商品名が圧倒的な定着率を見せる、というのも時代の流れとの合わせ技でしょうか。
例えば最近、どこにでも使われている「QRコード」が株式会社デンソーウェーブの開発した「2次元コード」の商品名だってこととか。
何気なく使っているモノの「名前」、調べてみると楽しい発見があります。
名前って、不思議ですね。
※バンドエイドはジョンソン・エンド・ジョンソンの商標
- 参考
株式会社デンソーウェーブ
「QRコードドットコム」 https://www.qrcode.com/ - 画像
「いらすとや」より https://www.irasutoya.com/
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