私はメーカー問わず、スニーカーそのものが好きです。
中でも日本発祥のメーカーといえば、「オニツカタイガー」や「asics」をイメージする方が多いのではないでしょうか。
さて、この2つのブランドにはどちらもスニーカーの横に同じ模様が付いています（「アシックスストライプ」と呼ばれ、商標登録もされているそう）。
なぜ全然ブランド名の異なる2つが同じ模様を使っているのか。
実はこの2つ、どちらも同じ「株式会社アシックス」のブランドです。
ざっくりとその歴史を紐解くと、
・1949年
鬼塚喜八郎氏が神戸に「鬼塚商会」という会社を設立し、「オニツカタイガー」をブランド名とする。
・1977年
他2社と併合して株式会社アシックが発足。
しかし、一方で「オニツカタイガー」というブランドは一時的に消滅の方向に。
・2002年
「オニツカタイガー」がファッションブランドという立ち位置で復活。
といった経緯で、同じ「株式会社アシックス」だけど、それぞれコンセプトが異なるブランドということになります。
・オニツカタイガー
1977年までスポーツブランドであったものを2002年に復刻したブランド。
「ファッションブランド」という位置づけ。
カジュアルなスポーツファッションを中心に、ライフスタイルシーンで活躍するシューズなどを扱う。
・asics
1977年時点ではオニツカタイガーは前身の存在であり、その後スポーツシューズの製造を続けてきたブランド。
「競技用ブランド」という位置づけ。
スポーツ競技向けのシューズだけでなく、スポーツウエアやランニング・トレーニング系の商品などを扱う。
一度消えかけたオニツカタイガーですが、2000年代のヨーロッパでのレトロシューズブームをきっかけに再復活を遂げました。
逆輸入ということですね。
そのブームの追い風効果もあったかもしれませんが、その波に乗って維持していくことは決して簡単なことではなかったでしょう。
競技用ブランドからファッションブランドへ方向転換し、さらに復活から20年経った今でもちゃんとその立ち位置を維持されていてすごいですよね。
スポーツといった観点から子どもたちの未来を考えて始まったブランドが、四半世紀の時をかけて今ではファッションという観点から若者に影響を与えているのです。
