昨日は全印工連の業態変革企画室の委員会。印刷組合が進める業態変革推進事業もいよいよ2012をもって集大成となります。その冊子の内容についての検討会が議題でした。かれこれこうした冊子を作って十年近くが経過しますが、あらためてその内容をみるとよくこれだけ中身の濃いものを作ってきた…と感心しています。
自社判断をするためのチャート図や質問、どの部分が企業としての強み弱みか…こうした事がすぐに掴めるようになっています。あらゆる業界の中でも印刷業界が出している冊子は、組合事業としてはピカイチではないか…と思います。
ところで何事もそうですが、冊子はタイトルが大切。ビジネス書でもまずはタイトルの掴みで決まりと言います。今回の冊子のタイトルは「すぐできる 業態変革・ワンストップサービス実践マニュアル」と仮タイトルになっていました。そこである委員が一言「すぐできる」はやめましょう…と。
せっかくの内容が軽くなってしまうのではという意見です。確かに今回の内容は、かなり精度の高いものとなっています。ただ、理解しやすいように書かれている分、いざやろうとすると、かなりのハードルになり、結局は途中で挫折…なんて事もあり得ます。
多くのビジネス書に「簡単な○○」「一日でわかる○○」「あっという間に読める決算書」等々、こうしたタイトルが多い事に気づきます。しかし、もうお分かりだと思いますが、その多くの本がタイトル通りでしょうか。残念ながら「わかった気」になっても実際は使えない経験が数多くあるのではないでしょうか。
その方も「今年のユニクロのスローガンはCHANGE OR DIE。そのぐらい強いメッセージを発信してタイトルを付けないと結局やらないのでは」と話されていました。動かないと企業はなくなりますよ…ぐらいのメッセージ性が必要だと。(実際はもっと辛辣な意見でしたが…)
身近に感じる為に軽いネーミングも時と場合。特に限られた業界向けの冊子は無理にハードルを下げるようなネーミングは不要だと思います。変に危機感をあおっても…そんなのんびりとした状況は終わったわけですから。
さて、先の冊子のタイトル、ガツンとくる言葉になるのでしょうか…。楽しみです。
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