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文字の伝える力が今こそ出番

伝える

広島のピカって知ってますか?

僕が教職についた小学校の教員の時代に、夏休みの課題図書として子供たちに紹介された本です。

 

この度、広島の原爆資料館がリニューアルしたと聞きました。

 

実物の人形ではなく写真や遺品を並べてその人たちの生活の背景を中心にした展示構成にしたそうです。

 ➡ その瞬間で生活が止まってしまった

 ➡水が飲みたいと叫ぶ子供に水を飲ませると死んでしまうからと飲ませなかったことを後悔した母

そんなメッセージとともに展示構成されています。

人形を並べての表面的な怖さを演出する従来の手法ではない、映像や当時の遺品、そして言葉の力の役割が大きいんだなと改めて思っています。

 

当時、この本と共に象のトンキーを題材にした本が低学年向けの課題としてあったことを記憶しています。

 

第二次大戦末期の空襲が厳しくなり、上野動物園の象のトンキーが殺処分される実話を絵本にしたものです。

中距離核戦力(INF)廃棄条約が2日に失効しました。核軍縮の声が多かった今から40年近く前と比べてなにやら世界的にきな臭い感じがします。

 

戦争体験者が数多く生存していた当時は、こうした課題図書を通して原爆の悲惨さを伝えていました。

 

世界中が平和をうたっていたにも関わらず、このところの国同士の露骨な対立はきな臭さを禁じ得ません。

 

本日8月9日は長崎に原爆が投下された日

 

自分たちの世代は戦争体験者の声を直接聞く機会がたくさんありました。

 

実は昨年生まれた孫の顔を見ながらこの子たちが成人になった時にも平和な世界であって欲しいとあらためて強く感じています。

 

日韓、米中、EU危機などこのところ世界が落ち着きません。こうした悲惨な出来事を起こしてはいけないと改めて思うこの頃です。

 

だからこそ、今こそ先の展示での文字や言葉の力を使って、迫る危険を回避すべきと思います。

 

言葉の力、我々が長年培ってきた文字の力が今こそ出番だと改めて感じています。

 

明日から夏休みの人も多いはず。平和が普通にあることに感謝しつつ、家族での時間をゆっくりとかみしめたいと思います。


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