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やりきれない「働き方改革」

仕事観

今年の3月末は同級生が一斉に退職を迎える年齢だ。そんな事もあり、かつての教職仲間の校長先生を少しだけど訪ねてお疲れ様とお伝えしてきた。そんな中で必ず話題になるのが最近の学校がブラックだと言う報道である。

 😐 あんな報道をされてしまうと先生になりたい若い人がいなくなってしまう。

 😥 最近はねぇ、将来学校の先生になりたいと言う児童の声を聞かなくなった。

と異口同音に校長先生の言葉だ。

たしかに先生の仕事量が増えたそうだ。加えて先生の仕事が多すぎると報道が増え、ちょっとした父兄からのお叱りや仕事が積んでくると心が折れてアッサリとやめてしまう新卒者も多いそうだ。大切な子供たちを置き去りにしてしまうというのは、自身の経験では考えられない。

一方で働き方改革は時間制限を作ることとなり、ゆっくりと子供達と向き合えないジレンマを今の先生たちは抱えているらしい。本当に子供達が好きで、一生懸命接する先生にとっては気の毒な話だ。

働き方改革は実は時間でパッと帰ってしまうあまり職場にとってはありがたくない先生にとってはうってつけなんだ

と苦笑していた。教職に長く未練を持っていた僕にとってはなんともやりきれない話だった。

実は同じ言葉を別の社長からも聞いた。

働き方改革は中小企業の場合「仕事のできない人に合わせてしまう」から結果会社としての力を削ぐことになってしまう

と。たしかに大企業は数の理論でカバーができるし、最新鋭のマシンを使うことで効率も上げられる。しかし中小企業は限られた人数で、しかも古いマシンを使ったり、また難しい仕事や突然の仕事の依頼などで杓子定規の時間設定は無理がある。

子供でも分かる相反する理屈

先の教職の場合は自己完結の仕事。従って一括りで働き方改革を持ち出すのはかなり無理があるなと感じている。

先生ドラマで描かれているのは実際の半分の仕事。あとは事務処理や学校全体の仕事、それらの仕事は生徒や児童が帰った後。また部活があれば更にそのあとからだ。だから僕はかつて「金八先生」は見なかった。

誤解のないよう言っておくが、僕は働き方改革を否定しているわけではない。かつて自身が公務員だったこともあり、働く人たちの権利も僕自身は理解をしているし、それにのっとり経営をしているつもりだ。

ただこのところの法改正を含めた内容を見る限り、本当に現場を知っているのか?中小企業の実態を知っているのか、政治に携わっている人の意見は甚だ疑問だ。

 🙁 働く時間を短く報酬は多く

これが、子供でも分かる相反する理屈に感じるのは僕だけだろうか。これを進めていくと教育する時間さえなく「勝手に育ってね」となってしまう。今まで中小企業が持っている相互に助け合うという共助の精神がないがしろにならないだろうか。

 🙁 今に世界で最も働かない国

になってしまうのではと個人的には危惧をしている。


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