見つけたらすぐ拾う
コクヨの現会長黒田章裕さんが、日経新聞夕刊「こころの玉手箱」で書いているコラムの中の言葉だ。子供の時に工場に入って、ゴミがひとつも落ちていない事を質問した際のおじいさんが発した一言。コクヨさんは当時から大量の帳面の紙、帳簿の印刷をしており、毎日のように裁断をしているのに床に紙が一つも落ちていない事を、当時の黒田少年が不思議に思っての質問。
それに対して「ごみをほっておいたら、紙くずが何らかの形で細かな裁断の紙が印刷機に巻き付き、その部分に印刷インキが乗らなくなるから結果クレームが起こるからだ。」とおじいさん。「すぐにやれば大事に至らない」がその時に言われたそうだ。
すぐにやる
実に明快で簡単だけど、実はこれが意外に厄介だ。多くの人は「後でやろう」と思ってしまうから。いわゆる「後回し」というやつだ。「どうせすぐできるから後でやればいい」これに慣れるとゴミを拾うことさえしなくなってしまうしゴミそのものが気にならなくなる。
下記は休み中に出勤した際に社内を見渡して、気になって全社メールした内容である。
土曜日に出勤して気になったことを書きます。中には些細なこともあるかと思いますがこうした小さなことが守れないのにいい商品、サービスの提供はできません。残り二週間よろしくお願いします。
■1階
・台車の置き場所が定まっていない。
・台車のパレットに刷取りが置きっぱなし。
・三方裁ち機、無線機に不要なものがある。
要は片付けされていないということ。
■2階
・営業北側、並びに生産管理部の上の空調が付きっぱなし。
・机の引き出しが半開き。
・飲み差しのペットボトル、空き缶が机上に。
・机の上は何も乗せずに帰るはずが、生産伝票が置きっぱなし
・コピー機の横のカレンダーの入った段ボール箱。
この時はすぐに環境委員会にお願いをした。僕は気になるところを指摘するだけ。キチンとやる為の方策は関係者に任せれば彼らなりに考え責任を持ってやってくれる。ただ、それだけだ。
整理整頓や5Sに対する意識は人によって違う。面白いもので社員の机上の整頓ひとつも人それぞれだ。だから明確な線引きをしても徹底ができないから気になるところはすぐに指摘をすることにしている。
もう一つ効果的なのは外部の人に見てもらう事。誰だって自分の嫌なとこは、見せたくないし隠しておきたい。お陰様で弊社は多くの外部の方に来社いただく。身内なら「仕方がない」と見て見ぬ振りもできても見学者に対してはそうはいかない。それこそ「綺麗な工場ですね」なんて言われた日にはその状態を維持しないといけないからだ。だから外部の人の来社は必須だ。
➡ 見つけたらすぐに拾う
➡ 見つけたらすぐに伝える
➡ 気が付いたらすぐに言う
キーワードは「すぐ」だ。
いつもこういう状態をお見せしたいですから…。
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