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自らを律する

なでしこジャパンメンバーが練習を再開。初優勝の立役者になった宮間あや選手の「W杯は終わった話」というコメントを目にしました。まだ日本中がW杯の余韻に浸っているときに次を見据えている彼女たちの姿勢に感心します。
成功体験はその人の成長にとってなくてはならないものです。成功するという感情は、それまでに至る苦労があって初めて味わう気持ち。苦労の度合いが大きいほど、成功した時の達成感はより大きなものになると感じています。
しかし、本当の喜びや感動は実は一瞬の出来事。時が過ぎていく間にその感情が薄まっていきます。一方で今回のように日本中がフィーバーしている状況ですと、自分たちの出した結果の反響の大きさを改めて知るとともに、一方でも身の丈以上に自らを評価してしまう勘違いが出てくるとも限りません。
すぐにロンドン五輪の予選がスタートしますので、彼女たちにそのおごった感覚はないと思いますが、それでも有頂天になってしまうのが人としての性。今回の彼女たちの切り替えは自らを律する精神的なタフさを感じます。
私事でスケールは全く違う話ですが、多くの場所で話をさせていただく機会があります。環境であったり、BCPであったり、社員教育であったり…。その際、多くの賞賛や評価をいただきます。しかし冷静に振り返ってみるとそれは社員が行動したこと。
そこまで行き着く間にはパートナーであったり、社員であったり、先輩であったりと多くの人たちに支えられて今があります。そして何よりも当社をごひいきいただくお客様あっての今の丸和印刷があることを決して忘れてはいけないと…。
私の師匠である二条彪さんは経営者にとって危険なのは「おごり、過信、慢心」だといいます。先の撫子のメンバーは自らその気持ちを律しています。年齢でいえば私のちょうど半分、そんな若い彼女たちがそこまで律する強い精神力にただただ感心するばかりです。
追う立場が一番楽だといいます。実はこれから追われる立場。本当の厳しさはこれからなのだと思います。であれば…今しばらく余韻に浸っていてもと思うのですが、それをしない彼女たちだからこそ、世界一なのでしょうね。彼女たちに今回ばかりは感動だけではない気づきを教えられている…そんな感じがしています。


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