昨今の社員教育はマニュアル化され、懇切丁寧な説明が必須とされている。教育をしっかりするのが企業として最低条件だと。そしてそのことに対して否定はしないし、むしろ僕はその考えに賛同している。今日は先日観た映画から感じたことを書いてみたい。
日々是好日(にちにちこれこうじつ)
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樹木希林さんが演じるお茶先生と黒木華さん演じるお弟子さんとの交流のストーリーだ。お茶の手順を指導される中で、理由を聞こうとする主人公に対し、所作を身体に染み込ませることで分かると諭すところが幾度となく出てくる。昔職人の世界では
見て覚えろ
という言葉が常だった。この言葉が今の時代はマイナスとして捉えがちだけど、果たしてそうだろうか。間違えていけないのは無心でまずは取り組み、その上で理屈を頭に入れることで「あーそういうことなのね」という事が分かってくる事を指しているんじゃあないかと思う。
いきなり理屈を覚えるのが決して必須ではなく、無心にやり続けて体感した事が、知識とタグ付けされ安定した品質を提供できるベースになるのだと言っているんじゃないかとおもう。いつも自分でつかっている「教育」いう言葉が昨今は
😥 相手を受け身にさせてしまうことになるんではないか
と思う。
とかく指示待ちだとか、受け身だとか言われる昨今の新人。丁寧に教えるほど、実は受け身体質を作り出しているんではないかと思う。
お茶やお花の経験は自分にはないが、長く日本の伝統を受け継ぐこの世界があるのは、言葉にはできないものの、極め続ける事で得るものがあるからだと思う。
静かな映画だった。この映画のコンセプトは
簡単なものほど会得するものが難しい。人生そのものである
と。
長く同じ仕事をし、同じポジションにいる事で驕り、慢心、過信になるという。それは簡単に何の苦労もなく習得してしまった?ものほどその可能性が大きいもの。
真のプロとして誰もが認めるプロフェッショナル人ほど、
極める
ものだ。さしずめこの映画に出てくる樹木希林さんみたいなものかな。安らかにお眠りください。ご冥福をお祈りします。
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