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キーワードは「快」

当社は只今来期の経営計画書の策定の最中。各部署が今期の反省をしつつ来期に向かっての目標を立案しています。毎年作成し少しずづですが、バージョンが上がっています。しかし今年ばかりは昨年のものをそのまま踏襲というわけにはいきません。体裁が…いや中身です。
書式は毎年少しずつ変えています。しかし落とし込みについては数年前に決めたフォーマットにしたがって記述をしています。ただ前期の内容をそのまま踏襲していく、また前期の反省を受けて来季の立案をしていくといった微調整で済んでいました。
ところが今回はそういったわけにはいきそうにありません。なぜ…業界を取り巻く環境が激変しているからです。右肩上がりの経済成長時、加えて業界そのものも確実に成長しているのであれば過去の延長上に考えていけばいいのですが、残念なことに業界が置かれている立場はそんなのんびりとしたものではありません。
昨日も同業者が退場となりました。今年に入って続く中堅、老舗企業の退場。「印刷物」を頭の中で描くだけでは単に価格競争に巻き込まれていくことは間違いありません。お客様にファンになっていただくサービスを創出していくことがこれからの生き残りのキーワードだと思っています。
と…口では簡単に言いますが、長年印刷で商売をさせていただいていますので、そんなに簡単に頭が切り替わるものでもなく、営業部の話し合いを聞いていると結局「モノ」を売ろうとしていることを実感します。そしてその議論は聞いていても決して楽しいものではありません。きっと楽しくないな…と予想できてしまうのです。
仕事というのは責任を伴うものですから、安易に「楽しい」というキーワードだけで片づけられるものではありません。そこには責任というものが付いてきます。ただ同じ仕事をしていくにも「ワクワク感」というものが必要だと感じています。
ということもあり彼らにアドバイスをしたのは「ワクワク感」、その仕事をしていてワクワクするか、その感覚がお客様に伝わるか…それを彼らに問いただしています。こういうことを言う自分に驚いていますが、ふと気が付いたのです。切羽詰まった顔で「買ってください…」これって嫌だなって。
自分がお客様の立場で考えたとき、笑顔がいい人、自身を心地よくしててくれる人から買いたいと思いませんか。「快」この言葉がお客様に対するキーワードになるような気がします。私のこの一言で営業部員たちがどんな方針を出すか楽しみです。
「相変わらずトップは勝手なことを言って…」と言われそうですが、肩の力を抜かせて前向きにさせるのも私の務め…少々いいんです。お気楽なことを言っても…。


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