伸びる会社は新しい設備を入れて仕事の幅や発注減を食い止めている。
川上へ行く会社ほど、新たな設備を入れて内製化して仕事の幅を広げている
それをやる会社とそうでない会社の差が広がってしまう。
先日食事をした業界関係者の若手経営者の言葉。僕たち印刷会社のバックヤードを支えているので、同業者だけではなく、印刷会社の動向もよく見ている。
例えばこんなことがある。
ある折り加工をお願いした場合に、最近時流になっているデジタル印刷機で印刷されたものは、弊社では加工できないと断られることがある。
実はトナーでの印刷物はとても滑りやすい。加工会社が設備している機械が古い場合、ローラーと紙が滑って折りにくいことが要因としてあげられる。
折るだけなんだけど、その単純な事が意外に機械では厄介。何度も紙が途中で止まってしまったり、綺麗に折れず時間がかかって生産性が悪く、場合によっては折れない事態も想定される。そんなリスクもあり、断られる事が多い。
■断れれば次は敬遠するもの
そうなれば、当然加工先を他にお願いすることとなる。今まで関係性をがあったとしても、一度そういう事があると、次からはお願いしやすいところに発注するから、それを機会に縁遠くなってしまう。もしくは自社で設備を入れる会社も当然出てくる。
きっかけはこれだけの事だけど、更新を怠る会社とそうでない会社の差は益々開いていくという訳。その差がこのところ本当に顕著だと話をしていた。
もちろん設備をしていくには費用が掛かる訳だから会社の事情もある。ただ以前と違って
長く付き合ってきたから、この仕事はお応えできなくても仕方ない
は通用しない。
ところで、こういう加工関係の会社は印刷会社からの印刷物の持ち込みが多い。
😡 持ってきたら加工してやるよ
😡 時間を守ってくれなきゃお断り
言葉は極端だがそういう会社が今までは多かった気がする。ただ、これから当然通用しない。もちろん冒頭の会社は自社で配送を持ち、その配送車を大型にした。決して大きな会社ではなく、お客様サービスを物流面でも考える姿勢は、その業界では珍しいと思う。
■業界の当たり前はお客様の非常識
仮にその会社にとって当たり前でも、お客様が不便と感じると思っていたとしたら、これからはその不便を解決する会社と、そうでない会社との間に大きな差が出ることは間違いない。そしてそれは我々印刷業界でも言える。弊社も他社にそう思われないようにしなくてはと思っている。それこそ
人のふり見て我がふり直せ
だなと。
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