お経だけあげていれば、いいわけではない。
先代が他界して10年、実家では母親が月命日には必ずお坊さんに来ていただきお経をあげてもらっている。このお坊さん40代とまだ若く、タブレットでスケジュール管理をし、檀家さんに情報発信を忘れず、新たな試みをされているマメな方だ。
ところが、先日母親が
😥 10年の節目になったので、来ていただくのは断ろうかと思う。
と僕に相談。僕は先代が亡くなってからは、毎週お経だけは上げに実家へ行っているが、お坊さんの月命日のお経は母親に任せていたので
🙂 別にいいよと僕。
結局、10年の節目となる来月で最後となる。加えて我が家では母親の意思でなんとお墓も作らない 😯
😥 お墓のお守りを孫子の代までさせるのは申し訳ない
というのが理由だ。なんともありがたい進んだ考えを持っていると勝手に思っている。たしかに最近継承者がいなくてお墓を解体、撤去する墓じまいというのがあるという。で・・・ふと思った。
◾思っている以上に時代が刻々と変化している
以前のマーケティングの基本であれば、強みとか弱みを掴んで「マーケティングの4P」に沿っていけば、多かれ少なかれ成果が出たと思う。で、この方もそれに則ってしっかりと布石を打たれている。
ちなみに4Pとは、『Product(製品・商品)、Price(価格)、Promotion(プロモー ション)、Place(流通)』の4つを指す。 この4つのPを組み合わせながら、企業に最適なマーケティング手法を考えるのが、マーケティングの基本(マーケティングミックス)である。
ところが、それでもなんともならないことがある。それは 家族構成が変わってきたからだ。核家族化となれば、仏壇をお守りするのは我が家のように配偶者の母親一人。ただ万が一母親がその仏壇をお守りできなければ当然僕かお守りをすることになる。
しかし、僕が母親同様にお坊さんに「月命日に来てもらうか」というとそれはない。ご存知の通り仕事を持っているからだ。
お墓を取り巻く状況も同じだ。高齢化が進めばお墓まで足を運ぶことがつらくなってくる。名古屋のお墓は平和公園と八事霊園など一か所に集められ、場所も不便だ。
夏は猛暑となり、天気に左右されるお墓の場合、今までと同じように墓石が売れていくわけはない。
これが八事霊園。真夏や真冬はきつい
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そんなことを考えると、我が家の母親は実に現実的で、ドライな思考だという気がする。
今まで必要とされていたものが必要ではなくなる。
これは今まではものやサービスに対してだったけど、これからは理念や文化も不要となってくるんじゃないかと思う。
坊主丸儲けなんて言葉があるけど、そんな悠長なことは言っていられなくなってきた。我々世代が高齢化になっていけば、理念や文化に益々こだわらなくなる。このことは明治維新以来の思想文化の文明開化かもね。
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