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社員目線でトレンドを見る

先週は業界の大きな展示会がありました。JGAS2013というこの展示会。東京の国際展示場で開催され多くの人でにぎわっていました。ところで私が20年以上前にこの業界に入ったとき、印刷業界は9兆円を越える出荷高でした。
当時できたばかりの国際展示場も全てのホールを使い、とても一日で見ることはできませんでした。しかし6兆円をきり、縮小が著しいこの状態で今回は当時の四分の一程度の会場規模となり、印刷機メーカーでさえ印刷機を出展しないところもある状況です。
明らかに業界を取り巻く環境が変わってしまったことを実感します。それでも技術は大きく変わろうとしています。コピー機と同じトナーを使ったものや、家庭用のインクジェットと同じ機構のものなど、まだまだ試作品ですが発表されていました。
とはいえ、とても手が出る金額ではないこうした機材をなぜ見に行くか。実は業界のトレンド探しです。目先をみるのでなく、先々の技術動向を知るためにあえて出かけるのです。それが我々経営者の務めではないかと思います。
一方で今回は現場の社員も連れて行きました。私が見る視点とは違った観点で見てほしかったからです。私にとっては見慣れているこうした機材。しかし社員にとっては目新しいものが数多くあると思います。
「地方からは旅費がかかるかもしれないが、距離と時間をかけた移動を通して社員目線で見る事が新鮮な気付きとなり、自身のモノとして問題意識を持つようになる」と主催者側のあるシンクタンクの研究員が言っていました。
「百聞は一見にしかず」。私が報告するのと、社員が目で見たことを報告するのでは、社内への伝わり方も全く違います。今回も社員の熱心な見学態度を見るにつけ、あらためて連れてきた良かったと思います。
冒頭に書いた展示会の規模が縮小した云々の事はあくまで私自身の感覚。社員にとってはめったに目にする展示会に変わりはありません。早速報告を受けて彼の気付きを聞きたいと思います。そして今週の朝礼は彼の報告会にしたいと…。
当たり前ですが、インプットだけでなくアウトプットが必要ですから…。トレンドを見ていく事は社員目線でも必要です。


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