先日、ある案件で教え子を会社に呼びました。私が担任した生徒の弟。あるメーカーの営業をしています。直接教えてはいないですが、姉をかわいがっていた事もあり、よく知っている生徒でした。
彼も38歳、社会人としてすっかり自立し、企業の中堅社員として頑張っています。そんな彼と仕事の打ち合わせをしながら、彼の口から出た言葉は「今の若い人は・・・」という一言。
「いやいや十分君も若いでしょ」と思いつつ、一方で、彼ら世代でも既に世代間格差があるのだと驚いた次第です。
確かに一回り12年違うと、世代間格差は出ますが、私のように50代半ばとなると40代もすぐ前のこと・・・と思ってしまいます。同じ時間を過ごしていても定量的な長さと比較して感覚的な長さは随分と短く感じるものです。
これは年を重ねていく間に新しい経験をするチャンスが少なくなっている影響だと言われています。そう考えると冒頭の「最近の」という会話は、結局経験値の差ではないのかなと思います。評論家ぶるつもりはありませんが、経験していれば「今の・・・」という言葉も起きない態度あると思うからです。
私よりも一回り以上年下の教え子からでた言葉、それは私世代の感覚に近づいたという裏返しでもあるのだと思います。
私世代かぁ、いやぁ自分も五十代後半突入。教え子と同じ感覚で話をしながら教え子もそれだけ年を取り自身もそれ以上に年をとったということですね。ビジネスの話ができる幸せと一方で、それだけの年になってしまった自分にちょっと愕然です。
この言葉を発することこそ、頭の老化への第一歩なのかもしれません。
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