皆さんは書籍を購入する場合に、本の装丁を気にされたことはありますか。装丁とは表紙の絵や使用する紙、そして帯などの経常をいいます。
先週自費出版ネットワーク主催のセミナーに参加してきました。翌日行われる自費出版大賞の授賞式に併せて行われる研修です。実際に装丁に関わっているデザイナーの方に自身の世に出た作品を見せてもらいながら解説していただきました。
表紙という限られた紙面の中でその本の内容をイメージするデザインにするこの装丁。文字の大きさや形、またイラストや写真の使用による効果、何よりも著者の方のこだわりを如何に再現していくかという話は大変参考になりました。
ご存じのように、紙媒体が電子書籍の登場により市場規模が年々縮小しています。特に本離れが業界にとっても深刻な状況です。しかしこうした装丁の話を聞くうちに紙の持つ質感、そして限られた面積でのデザインなどまだまだ可能性が無限にあることを感じます。
そして何よりもそうした素晴らしさを我々業界は正しく伝えていないなと感じます。ついつい金額だけの要求に耳を傾けてしまい気がつけば紙を使った「情報ツール」になってしまっていたのではないかなと反省した次第です。
自費出版は最近では出版社と費用を折半して作成するとも聞きますが、大半は費用を自分で捻出します。決して安くはない費用に大切なお金をかけて製作する人たちの思いを触れると、まだまだ我々業界人は印刷を単なる情報ツールにしてはいけないなとあらためて感じました。
経営環境の変化は大きいことは間違いありません。だからこそ、本来の使命をキチッと理解し発信していくことに同業他社への差別化になるのではと感じました。
久々に楽しく有意義な時を過ごしました。なぜ!?おそらく自身の携わっている仕事の価値を再認識できたからだと、そして仕事をしていく上で最も大切にしたい仕事へのプライドをあらためて気づくことができたからだと感じます。
自身の仕事の持つ使命感、至極当たり前のことですが、経営トップとして社内に発信しようと思います。それが私の務めですので。
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