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夢のあるお手伝い

自費出版大賞の授賞式での受賞者のコメントはとても粋でした。とにかく話の内容そのものが面白いのです。一寸したオチを話の中に織り交ぜるあたりはさすが、文章に携わっているだけあるなと。
趣味とはいえ、いわゆる物書きですので難しい人が多いのかと思ったら、とんでもありません。自身の出版に対する思いを熱く語りながら、それでもユーモアを入れての会話は文章を大切にしているだけあるなと感じます。
そしてもう一つ感心したのは、題材となる内容の情報収集の豊富な事です。大賞を取られた方の中には、古札の収集を一冊の本にされていました。かなり立派な装丁にされ、まるで美術全書のような装丁、この本に書ける意気込みを感じる一冊です。
一方で自身のDV体験がベースとなり今では子供たちの記念日の映像製作の会社を経営している方のエッセイ、そして自身の足で歴史を巡り、自身の解釈で歴史を紐解き一冊の本を作成するまでに数多くの手間暇をかけていることを実感します。
「今まで自費出版を格下に見ていました」ある受賞された方の感想。しかし一方では通常の商業出版物よりも思いがこもっていて、どれもがプロ以上の内容だという論調もありました。
その場に身を置いて感じたことは、こうした思いを受け止めて我々印刷会社は仕事をしてきたのだろうかということです。ついつい版代や製本代という金額にまつわるスペックに視点がいき、作者の思いを受け止めていたのか…反省した次第です。
もちろん報告書や日常の伝票など機械的に仕事をするものもありますので、すべての印刷物がそうであれとは思いません。しかし時間をかけて熟成していくものもあるのだと。制作者の思いを受け止めて仕上げていくものが、支持されるのだと思います。
とかく電子化により、印刷のマイナスイメージばかりが先行しています。しかし受賞者の方のエピソードを聞きながら、思いを具現化する夢のあるお手伝だと、いい仕事に関わっているなとあらためて感じました。この思いを社員に伝え、お客様に喜んでいただく仕事に邁進したいとあらためて意を強くしました。


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