人は思いもよらない事に遭遇すると、ありえない行動に走ります。先日の福知山市の花火大会での爆発事故は携帯ガソリン缶の取り扱いの不注意。一寸した安易な使い方が取り返しのつかない事になってしまいました。
原因はガソリンの缶のふたをいきなり開けた為に気化したガソリンが燃え広がって爆発したという事…。火元の店主も重体という事ですので、その時の様子は計り知れませんが、少なくともかなりあわてたと思います。
思いもよらない行動・・・私のちいさな経験ですが、教師の頃に紙を切る断裁の刃で指先を深く切りました。その際、あっという間に血が噴き出したのですが、私のとった行動は・・・水で洗っていたのです。
当然それで血が止まるわけはありません。むしろ水によって血が益々出てしまいます。本来は心臓の位置よりも指先を高く上げて切った指先の心臓に近い部分をきつく縛るのがセオリー。そんな当たり前の事が、慌てた事でありえない行動に走ってしまったのです。
あくまでそれは私個人だけの事ですので、慌てた様子が笑い話で終わったのですが、今回はそれでは済まされない事は言うまでもありません。
ガソリン缶の使い方をあらためてテレビで見ました。必ず地面に置くことでアースを確保し、静電気が起こらないようにし、後は空気抜きを使う事で膨張を防ぐ…なるほどと思いましたが、いかんせんこれだけの大惨事にならないと、こうした危機に対して関心が向かないのかなと思ってしまいます。
大きな機械や危険な刃物といった目に見える怖さを実感できるものであれば注意をしますが、手軽であればあるほどこうした大きなリスクを意識する事が少なくなってしまうのだと感じます。人というのは「大きさ」「迫力」がないと警戒できないようです。
とうとう犠牲者が出てしまいました。まだ重体の患者もいると聞きます。せっかくの楽しい花火大会でまさかの事故、遺族をはじめ被害者の方の心中を思うとやり切れません。「不注意」三文字の言葉ですが、これが取り返しがつかない事になるのだとあらためて我々は肝に銘じないといけないと強く感じています。
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