先日、電子書籍EXPOに行ってきました。同時開催として電子書籍関係のイベントも開催されていました。電子書籍…この言葉が出て長い時間が経過しています。風評被害という表現は正しくないかもしれませんが、この言葉が世に出るようになって我々の業界の景色が一変したように感じます。
すぐに電子化されるわけでもないのに、その言葉が出ることで雰囲気が閉塞感に動いてしまいました。あれから時間がたち、それでも紙媒体での印刷物は相変わらず多く作られています。
「やっぱり紙媒体は必要だよね」そんな声が聞こえそうですが、それで安心している業界関係者はおそらくいないのも現実です。特に今回の出展では書店と出版社のコラボそして電子化の教材も現実味を帯びてきました。確実に電子化のインフラが整備しつつあります。
一方で相変わらず多くのソフトが出ています。しかし逆に目新しさを感じるものはありません。業界を見渡してもソフトを取り入れて、利益ベースに乗せているのは一握り。「○○ができますよ」といううたい文句では新たな市場を見出すことは厳しいなと感じています。
最古の情報伝達手段とも言われる印刷、結局この伝達方法が便利であり「伝わる手段」なのだと思います。そして「伝達の手段」だけを取り上げたら、電子化にしても差し支えない物が数多くあるのだと。
実は同時開催の国際ブックフェアをのぞいたら、多くの雑誌や小説に混じって世界中の絵本やきれいに装丁された本が数多く並んでいました。従来通りの印刷物ですが、印刷でないと伝わらない温かみもあるのだと両者を比較して感じ次第です。
紙媒体か電子化か、要するに「どちらかに」分けることはできないのだと感じます。それぞれに役割があるのだと。そしてその役割を提案し、いいところをお客様に進めていくのが我々の務めなのだと思います。
そんなことわかってるよ…と声が聞こえてきそうですが、わかってても、現状に流されてついつい後回しにしてきました。それもそろそろ限界ですね。とにかく声に出して、自身を後押しする…それがあらためて必要だと感じた次第です。考えてばかりでなく行動ですね。も
コメント