30年以上前、新卒早々に担任したのは小学3年生。いわゆる「ギャングエイジ」と言われる世代です。教室に入っても子供たちの声は静かになることはなく、彼らに負けないように声を出していたため、あっという間に一か月で声が出なくなってしまいました。
ふと、隣のベテランの先生を見ていると子供たちが静かになるまで見守りそして語りかけ、それに気が付いた子供たちが段々と静かになっていったのを目の当たりにした覚えがあります。その経験のおかげで中学校に赴任しても、反抗期と言われる彼らとも上手く渡り合えたと自負しています。
「人に寄り添うように語りかける…」頭ごなしに話をするのでなく、相手の気持ちに寄り添うように話をする、そんな語りかけで生徒と話をするとこでコミュニケーションを図る術を身に付けたことが今に活きています。
さて、話題の渋谷のお巡りさん、W杯出場決定直後の渋谷の交差点での群衆の胸を打ったあの語り口、何度も聞きましたが実に見事な内容でした。それこそ「寄り添う」という言葉がぴったりの内容でした。
「DJポリス」と命名されたほどですから、それだけ若者たちの心を掴んだ証だと思います。広報担当の職務ということで元々そうした訓練も受けているそうですが、実は彼の素晴らしいところは「場を読んだ」ことだと思います。
「相手に伝える」基本は場の空気を読むことです。マニュアル通りに話をしても場の空気に合わなければ伝わらないものです。感心したのは、しっかりと若者人に1人1人と目アイコンタクトを取っている事です。
学校現場と全く同じだったおまわりさん、私も人前で話をする時に心がけている事を「聞く気もない」若者に聞かせてしまう事がすごいなと感じます。「12人目のサポーター」という琴線に触れる言葉を付けて…。
我々経営者も社員に対して寄り添い、そして琴線に触れるメッセージを発しなくてはと思います。
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