印刷工業組合のマーケティング委員会担当の副理事長をしています。毎年この時期には年二回のセミナーや研修の企画を委員の方と立案しています。おかげさまでこのところ定員を超える大盛況、それだけ組合員の方が前向きであり、そして内容も実情に合っていることを実感します。
一方でこのところこうしたセミナーに参加する企業が絞られていることも実感しています。一社で複数名参加する企業が多いと…。したがって参加者は多いのですが、企業数からいうとそれほど多くないという何とも皮肉な状況が一方であります。
「今年度は学びたいけどなかなかその機会がない社員に聞かせたい…」それが委員長の思いです。確かに会社としては消極的でもそこに働く人の中には「学ぶ」ことに飢えている社員が多いのではないかと思います。そしてそうした人たちが参加することで業界の活性化につながっていくのではないかと、なるほどと思って次第です。
しかしいくら社員がそう思っても会社にその関心がないとすると…いくらわれわれが企画しても参加者が増えていくとは思えません。確かに多くの研修では自腹で参加する人がいますが、その多くは自営業の方が多いもの、それにそこまで社員に要求するのは酷だなとも思います。
組合員全体に訴求できるような研修やセミナーというのはなかなか形にしにくいなというのが偽らざる気持ちです。しかしそうした事情を抱えながら会議で話を進めていくと、業界の多くの問題、課題が浮き彫りにされていくことも分かります。
事実、委員会出席者の視点で業界を見ることで多くのとらえ方があることを実感しました。そしてそれは自社のビジネスのヒントになるのではないかと感じた次第です。
発言で共通することは頑張っている企業は、今の時点で決して立ち止まっていないこと。特に経営トップは、どんな形であれ必死に先頭を走っていることを実感します。そして委員会に集まって発言している委員の方も何かしら自社へのヒントを掴んでいるのではと。
こうして考えると組合の委員会もやらされ感で臨まず、姿勢ひとつで普段得られない有意義なものとなるのではないかと感じます。どうせやるなら自身にとっても有意義でなければと思いますから。
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