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先人に学ぶ

全印工連の産業デザイン戦略室という会議に参加しています。この会も今年で2年目となります。「戦略」という名前がついていますが、実は業界の今後の生き残っていく姿を考え提言していく会議す。
業界は安閑としていられる状況にありません。試算では2020年には市場規模が20%減となり、1兆円もの市場が縮小するとされています。それだけ今まで我々の仕事はお客様が仕事を作ってくれていたという裏返しなのだと感じています。
そうした状況を受けての今回の会議、その一環として全国の100年企業を取材した報告が昨日ありました。先が見えないのは何も今だけではなく、今まで何度も危機があったわけですから。
その取材で共通する事は、どの会社も多くの外圧を経て今があるのだということです。ある会社は関東大震災、そして先の大戦と二度も大きな外圧で危機を迎え、社屋や商品を失って再スタートしています。
驚いたことに取材した100年企業の中には経営理念や社是がない会社もいくつかありました。「理念」が大切なことはいまさら言うまでもありません。しかし明文化していなくてもこうして経営し続ける事が出来たのは何か…。
そこには先代から受け継がれる風土、特に経営層と社員との間にある信頼感のようなものが根付いているのではないかと感じます。「お客様第一で商売をしてきた」と言いながら、それを具現化する社員を大切にしてきたという、当たり前のことを続けてきたのだと。
「日本で一番大切にしたい会社」という本では、まずはさておき社員を大切にしなさいというメッセージがあります。100年企業の共通項はそこなのかな…感じた次第です。
「時代が変わった」と言います。しかし時代が変わっても、変えてはいけないものがあります。その「変えてはいけないもの」をきちっと守っているから今もあると思いました。結局多くの危機を乗り切る原動力は「人」である社員ですから…。
第三の危機とも言われる今は自らが変化しなくてはいけません。それを乗り切るのは社員力だと。そしてそれを導くメッセージと行動を先人の経営者同様に、我々も具現化しなくては感じます。「先人に学ぶ」あらためてこの言葉の重みをかみしめた次第です。


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