先週の土曜日は愛知県印刷工業組合の印刷環境の予防保全というテーマで研修が開催されました。東日本大震災で大きな被害をこうむった我々の仲間の会社の現状、またこうした震災に備えていかに準備をしていくかと言ったBCP(事業継続計画)の立案など話がありました。
当日は120名を超える社員の方が参加。土曜日のしかも現場が中心の方の場合、こうしたセミナーへの参加人数はどうしても少なくなってしまうもの。それだけ震災の影響を危惧している現場に携わる人の危機感が大きいのだという事がわかります。講師は小森コーポレーションの川名茂樹さん。業界では技術、メンテナンスの講師として有名な方です。私も初めて聞きましたが、眠くなる事がなく内容もしっかりと伝わった良い講演でした。いや…予想以上でした。
通常、こうした専門的な講演はわかりづらいのですが、川名さんの場合は実に聞きやすい印象です。どうしてか…ようはページごとの説明の際、最初にポイントを伝えるからだと思います。ポイントを伝え、そのポイントごとに話をまとめていき、最後に再度そのページの要約を伝えて次に進む…こんな感じでしょうか。
人に話を伝えていく場合に、こうした「話の視点」が大きなポイントだと思います。特に業界向けの場合、専門的な細かい部分に話がいってしまう事があり、良い内容が伝わらない経験をします。これは営業でも同じで、お客様に伝えていく為のポイントを明確にする事、逆にお客様の要望も聞く場合も要点別にヒアリングする事が、お客様の声を聞きだすポイントだと感じています。
ところで土曜日開催、休みの方も多い筈ですが、予想を上回る参加の社員の方に頭が下がります。一方で企業数がその割に少ないのが気になりました。つまり特定の企業からの参加が多いという事。これは今回に限らず、営業や政策の研修でも同じ事です。
特定の企業がこうした行事に社員を受けさせるという事は、それだけ社員を後押ししているという裏返し。または会社が必要性を感じる場合はトップが「行かせる」という姿勢を明確にしているのだと感じます。今は非常事態、社員も自らが力を付ける時代、と同様に経営トップも経営に対する「強い信念」がより求められるような気がします。
一回一回は小さな差ですが、この積み重ねは確実に社員のそして会社の力量に大きな差がついているように感じます。必ず成果として表れる気がしますし、ぜひ表れて欲しい…強く願います。
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