たまに息子と話をする機会があります。彼も社会人二年目、責任のあるポジションを任され最近は毎晩11時過ぎ、場合によっては終電の毎日です。そんな彼が今一つの壁にあるのが、上司とのコミュニケーションの取り方。
色々な上司に付くポジションのため、その都度上司によって人間関係の距離感が異なり、苦労しているようです。親として聞く一方で経営者としても聞くこととなります。
不満を聞く限り「なるほど」と思う部分と「それは違うな」と思う部分の二通りにはっきりと別れます。「なるほど」は部下の立場としてはそう受け止めるだろうなと、一方で「それは違う」はまだまだ彼の見る景色が低いなと…。
コミュニケーションに関わる研修やセミナーが多くなりました。それだけ上司と部下との距離感が難しくなっている裏返しだと思います。こればかりは本やセミナーのように理屈で片付けるものでもありません。
思い返してみると私も二年目は大変でした。多くの仕事を任されながら会議で承認されなかったり、年配の先生から児童の前で露骨に嫌みを言われたり。「何て言う人だ」と当時思いましたが、一方で自分自身が調子に乗っていた若造だったとも今思います。
「実績を上げている」と自分自身では評価しても、まだまだ自分の周りしか見えていない世代。そこまで気持ちを見越して上司は注意しながら気持ちを考えて助言しているかというと、そんな甘いものでもありません。
結局はこうした事の繰り返しをしながら成長していくのだと感じています。彼の勤め先は大企業。社員数も多いため一人一人細かな気配りはできません。であれば最終的には「自分で解決しろ」という事でしょうか。
こうしたジレンマを抱えながら大企業では社員が成長していくとしたら、正しいか否かはともかく、自立」させるのに一番早いかもしれません。中小企業では「寄り添える」のが強みと思っている私にとって、彼のこうした話は新鮮で参考になります。
親として経営者として…二面性を持ちながらの親子の会話。私には社員の心のありように接するいい教材かもしれません。
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