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勘三郎さん

中村勘三郎さんが亡くなりました。57歳というまだまだ若い年齢。歌舞伎界のリーダーとして期待されていただけに本当に残念でなりません。来年の歌舞伎座のこけら落としでの舞台を楽しみにしていたそうですから何とも無念であったと感じます。
総選挙や事故一色だった週初めからの報道も、昨日は勘三郎さん死亡のニュース一色でした。それだけ歌舞伎界だけではない故人の存在が大きかったのだと感じます。
この勘三郎さん、若い頃は立川談志さんとの飲み歩きでの羽目の外し方、また数々の女性との浮世話など何かとお騒がせの人でした。しかし50歳を過ぎ名前も勘三郎に変えたあたりから、物腰や所作に落ち着きと存在感が出てきたようで、ある種のオーラさえ感じました。
また伝統の歌舞伎を現代風にアレンジし伝統芸能としての枠を外すことで、新しい世代に対しても、歌舞伎を広める努力をしていました。「守り」「壊し」「創る」が彼の信念でしたが、経営にも立派に通用する考え方です。
住む世界は違えども、先代を背負う同じ後継者として彼の生き方、考え方そして前向きな発言、加えて人としての器の大きさは魅力であり、元気をいただいたような気がします。
私が社会人としてスタートした時の50代はとても高齢に感じました。今と違い定年の秒読みであった50代、社会人としてのゴールに近づいている感じもあり、「若々しさ」という言葉とは縁遠くさえ感じました。
実際に自分が50代になると、実はこれからが面白くなってくる世代だとあらためて感じます。特に私のような経営に携わっているものにとっては、今まで多くの人との出会いもあり、「ご縁」を感じる年代でもあるからです。
それにしても息子さんたちの向上、立派でした。勘三郎さんの意思は間違いなくつながっていくのだと感じます。「勘三郎がもう見られない」・・・いやいや立派な息子さんが父の芸風を継承して、父と同じ年代には「さすが勘三郎の息子!!」って言われるはずです。


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