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生徒との経営者としての会話

かつての教え子でスナックのママをしている女性がいます。場所は名古屋の錦三丁目、「キンサン」といわれるこの地方でも有数の繁華街です。担任はしませんでしたが、卒業までの三年間何かと関わった生徒です。
当時でいえば問題行動の生徒、要はスクールウォーズ世代の荒れた世代です。とはいえ、今振り返ってみると手を焼かせたという記憶はありません。きっぷのいい子でバレーボールを一生懸命にやっていた生徒です。
そんな彼女の店にたまに行くことがあります。そこでの彼女との会話、悩みは「人」。ご存知の通り夜の店の女の子は異動が激しいもの。ましてやキンサンでは老舗のクラブをはじめ、ラウンジやキャバクラなど数多くの店がしのぎを削っています。
人の採用については我々以上に大変だと思います。特にスナックはクラブと比較して格下のイメージ。有数のクラブにいるような美人の女の子はなかなか応募がありません。一年中人に困り、募集をかけてもなかなか来ないのが実情のようです。
彼女の悩みも人の定着。人手不足で採用しますから、ついつい妥協してしまうもの。多少は目をつぶって採用する一方で応募してくる女の子も根性のある女性が少ないのが実情。そんな苦労を最近よく話をします。
同じ経営者として、人の採用や育成について自身が学んだこと、そして実際に感じていることの話をします。なかなかそうした勉強をする機会が彼女にはないだけに私の話でも大変参考になるようです。
テクニックの話はしません。採用する側の気持ち、経営者として社員に接する気持ち、それを社員はどう受け止めているかの話をします。ごくごく当たり前の事ですが、その当たり前が彼女にとっては「目からうろこ」のようです。
キンサンという激戦区で独立して早3年、小さいですが、「ママ」の人柄がいっぱい出ている温かな店づくりをしています。ささやかですが、たまに顔を出して応援をしてやりたい…そんな彼女です。生徒とこうした形で25年続く関係性、短い教職生活でしたが、良い縁を貰ったなと感じています。


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